中国本土で高級旅行および小売商品の消費が最近急増しており、2021年はマカオのコンセッション保有者にとってより魅力的な営業環境になることを示している。コスト削減と、プレミアムマスにより注力することで、新型コロナウイルス後の世界においてEBITDAマージンを高められる可能性が高い。
モルガンスタンレーのアナリスト、プラビーン・チャードハリ氏、ギャレス・レオン氏、トーマス・アレン氏の火曜のレポートによると、マカオゲーミング株の最近の値動きの大きさは、投資家にとってのチャンスを示しており、特にメルコリゾーツ＆エンターテインメントやウィン・マカオといったプレミアムマス部門へのエクスポージャーが高い企業でそのチャンスがある。
カギとなる指標の中に本土の消費傾向があり、3月には前年比87%減だったリゾート地の海南島への訪問者数はすでに2019年と同水準に戻っている。高級小売売上は、9月に前年比13%増、10月には前年比18%増となり、「中国人消費者の強い繰延需要」を示している。
アナリストたちは、「さらに、好調な中国経済(2021年のGDP成長率+9%）、そして中国元高がプレミアムマスにとってプラスとなっている。
企業はこれまでに大幅に事業費を削減したために、2021/22年にはEBITDAマージンが高くなる。（マスへと向かう)マーケティング・ミックスの変更にも助けられるだろう。最後に、2019年実質のEV/EBITDA倍率11倍という評価が上昇傾向を示している（長期平均12.5倍）」と述べた。
モルガン・スタンレーはまた、中国国家移民管理局が今後数カ月間海外渡航を制限する命令を国民に対して最近出したことに支えられて、年末の休暇期間中のマカオへの訪問者数、そしてそれによるGGRのさらなる増加を予想している。
アナリストたちは、「継続的なオンラインギャンブルと海外渡航への取り締まりがマカオにとって良い兆しだと見ている」と述べている。
モルガン・スタンレーは、厳選した中で、プレミアムマスへのエクスポージャーの高さ、そして大幅な費用削減でメルコをトップに選び、ウィン・マカオもプレミアムマスへのエクスポージャー、割安感そして「大統領選でのバイデン氏の勝利後に米中の緊張関係が緩和した場合、主要な受益者」になる可能性から魅力的だとした。
