ラスベガス・サンズが大幅高　マカオの事業改善などを評価され

　カジノ大手のラスベガス・サンズが米株式市場で22日大幅に上昇し、前日比8.4%高の49.81ドルで終えた。21日夕に発表した2020年7～9月期決算でEBITDA（利払い前・税引き前・償却前利益）の赤字が市場予想よりも小さかった。決算説明会で幹部が収益に占める割合の大きいマカオのカジノ事業の改善や将来性に言及したことなども好感された。日本経済新聞が伝えた。

　7～9月期の売上高は82%減の5億8600万ドルとQUICK・ファクトセットがまとめた市場予想とほぼ一致した。主力のカジノ収入の落ち込みが続いたものの、全体の減収率は4～6月期（97%）からは改善した。

　最終損益は7億3100万ドル（約765億940万円）と3四半期連続の赤字だった。償却負担の影響などを除いた損益として投資家が着目するEBITDAは特別項目を除いたベースで2億300万ドルの赤字で、赤字幅は市場が見込んでいた2億7300万ドルより小さかった。

　ジェフリーズは22日付のリポートで「幹部が説明会でマカオ事業の採算改善を示唆し、今後数カ月のうちに事業環境への自信がさらに深まるとみられることが株式市場で好感されるだろう」と指摘。投資判断を「買い」で据え置いた。