クラウン・リゾーツでは、木曜行われた年次株式総会で株主がその不満を明らかにしたことを受けて、ヘレン・クーナン会長が、取締役会に変更を加えることを約束した。
元執行役会長のジョン・アレキサンダー氏を含む2人の取締役が辞任し、別の3人についてはその再選に多数の反対票が投じられるも、ジェームス・パッカー氏のコンソリデイティッド・プレス・ホールディングス(CPH)とその36%の議決権の支援のおかげで救われた。
しかしながら、パッカー氏は、34%以上の反対票が入り、12カ月の間の同じ結果を待って取締役を総入れ替えする可能性に道を切り開いた「第一撃」を誘発した2020年6月期の報酬報告書への投票は差し控えた。
CPHの取締役でもあるガイ・ジャランド氏、ジョン・ホルヴァート氏、ジェーン・ハルトン氏の全員に対して、24.8%から41.2%の間の反対票が投じられ、ホルヴァ―ト氏は、その後株主が送った明らかなメッセージを基に、取締役会を去るアレキサンダー氏に加わることを発表した。
年次総会に先駆けて公開された会長演説の中で、クーナン会長は、「総会前に受け取った代理投票数を基にして、本日再選を目指す取締役への多数の反対票、そして報酬レポートへの反対意見を認めたいと思う。
今日に至るまでの間に投資家と持った話し合いから、これらの決議への投票結果は、特に、独立酒類・ゲーミング局(ILGA)の調査から判明した証拠との関連で、取締役会および当社のパフォーマンスへの不満を反映している。
株主は、取締役会の刷新が求められるという明確かつ強いメッセージを送っており、取締役会はこのフィードバックを受け入れる。変更を行なっていく」と述べた。
クラウンはまた、計画中またはすでに調査の結果実行中の多くのガバナンスの変更についても概要を説明しており、その中には同社が自社カジノ内のジャンケットルームで行われた多額の資金移動を認識していなかったことが明かされたことを受けて行われるマネーロンダリング対策手続きの徹底的な見直しなどが含まれていた。