リゾートワールド・マニラ(RWM)を運営するトラベラーズ・インターナショナル・ホテル・グループが、2020年上半期の総収益が53%減少したことを報告した。その中でゲーミング粗収益(GGR)は61億比ペソ(約134億円)へと50%以上の減少となった。
これらの数字は、トラベラーズの50%の株式を保有するフィリピンの複合企業、アライアンス・グローバル・グループ(AGI)が自社の20年上半期決算発表の中で明かしたものとなる。
AGIが、2020年上半期にグループ全体の純収益41億比ペソ(約90億円)を計上した一方で、RWMでは、前年同期の利益8億4,500万比ペソ(約18.5億円)から20年上半期は純損失37億比ペソ(約81億円)にまで落ち込んだ。
AGIは「カジノゲーミング営業を一時休業に追い込んでいるコミュニティ隔離措置が継続していることが、トラベラーズ・インターナショナルに大きな打撃を与えている。
ゲーミング粗収益は半分以下の61億比ペソに落ち込み、非ゲーミング収益はホテル営業およびMICE活動の制限によって44%減の17億比ペソ(約37億円)となった。全体の総収益は78億比ペソ(約171億円)で前年比では53%の減少となった」と述べた。
AGIとゲンティン香港の合弁会社であるトラベラーズは、昨年10月にフィリピン証券取引所から上場を廃止し、今は決算報告書を公開していない。
しかしながら、AGIは以前、2019年にRWMのGGRが38%増加して276億比ペソ(約604億円)となったことを明かしており、同社はその理由に、「VIP部門での回復が予想よりも早かったこと、取扱高とホールド率が全体的に改善したこと、そして施設への来場者数が過去最高レベルにのぼった」ことを挙げていた。
マニラのカジノは、コミュニティ隔離命令によって2020年3月15日から休業を続けているが、PAGCORは最近、Inside Asian Gamingに対して、「RWM、ソレア、オカダ・マニラそしてシティー オブ ドリームス マニラで、ゲーミング機、プロセス、デジタル アプリケーション(新旧)そしてその他運営システムがテストしながら、一部限定的なドライラン営業を行うことが許可されている」と認めた。