ウィン・マカオでは、2020年4-6月期、入境制限によって訪マカオ旅客数が抑制されたことで営業収益が98.2%減のたった2,060万米ドル(約21億8,219万円)に激減した。前年同期間は11億8,000万米ドルだった。
その中で、同社が持つマカオの2つのリゾート、ウィン・パレスとウィン・マカオで調整後EBITDAが合計マイナス1億9,350万米ドルとなり、そのうちの1億1,090万米ドルがウィン・パレスでの損失だった。19年第2四半期に計上した1億6,720万米ドルからは166.3%もの減少となる。
注目すべきは、VIP部門で大幅減となったことで、同四半期にウィン・パレスで1,140万米ドル、ウィン・マカオで350万米ドル、合計で1,500万米ドルのカジノ営業赤字に苦しんだことだ。
20年第2四半期のウィン・パレスでの営業収益はたった870万米ドルで、前年同期間は6億2,890万米ドルだった。VIP取扱高は87.2%減の17億2,000万米ドルで、運が味方しなかったことで同施設はVIP部門で980万米ドルの赤字に転落した。
マステーブル・ドロップ(掛け金総額)は98.3%減の2,200万米ドルで、勝ち金は720万米ドル、スロットも同程度減少し、勝ち金は240万米ドルだった。
ウィン・マカオでは、営業収益が、19年第2四半期の5億4,650万米ドルに対して20年第2四半期には1,190万米ドルとなり、調整後EBITDAは147%減のマイナス8,260万米ドルに落ち込んだ。
VIP取扱高は93.5%減の6億710万米ドルで、ウィン・パレス同様、半島側の施設でも同部門で1,220万米ドルの赤字となった。マステーブル勝ち金は340万米ドル、スロット勝ち金は260万米ドルだった。
同社は、7月15日に広東省との入境制限が初めて緩和されたものの、状況がいつ改善する可能性があるかについてはまだ明言できないと述べた。
「当社のカジノ営業はその後全面再開されたものの、旅行者の検疫隔離、1テーブル当たりの座席数制限、スロットマシンの間隔、体温チェック、マスク着用義務、ゲーミングエリア入場のための新型コロナ検査陰性結果の提示といった特定の公衆衛生上の予防措置および健康状態の申告が現在も実施されている」と述べた。
親会社であるウィン・リゾーツは、グループ全体の営業収益が94.8%減の8,570万米ドル、調整後EBITDAが3億2,290万米ドルの損失となったことを報告した。