MGMチャイナは20年4-6月期、マカオIRからの収益が前年比95%減のたった3,320万米ドルに落ち込み、調整後プロパティEBITDARがマイナス1億1,600万米ドルになったことを報告した。
親会社であるMGMリゾーツの20年第2四半期決算報告の中で明かされたこの結果は、新型コロナによる入境制限で同四半期の訪マカオ旅客者数がほぼゼロに落ち込んだことによる。それらの制限は7月15日から徐々に緩和されている。
19年第2四半期には7億1,500万米ドル(約748億円)あったMGMチャイナの収益は、20年第2四半期にたった3,320万米ドル(約35億円)に落ち込んだ。その内訳は、MGMコタイの1,800万米ドル(約19億円)とMGMマカオの1,520万米ドル(約16億円)。
全市場区分が大きな打撃を受け、VIPテーブルゲームのターンオ―バーは前年同四半期の109億6,000万米ドルからたった4億5,000万米ドルへと96%の減少、マステーブルは20億4,000万米ドルから6,600万米ドルへと97%減少した。
MGMチャイナは、四半期を通じて毎月の資金流出が6,510万米ドル、そのうちの3,880万米ドルがランレートの事業資金支出であったことに言及した。同社は、12億5,000万米ドルのMGMチャイナ回転信用枠で4億米ドルを引き出したと付け加え、現在の債務残高は25億米ドルだと述べた。
15億米ドルという現在の流動性に関して、同社はマカオで「ほぼゼロ」の収益という状態でも22か月以上持ちこたえることができると述べた。
親会社のMGMリゾーツでは、連結純収益が2億9,000万米ドルへと91%減少し、純損失は8億5,700万米ドル、調整後EBITDARはマイナス4億9,200万米ドルとなった。
最近MGMリゾーツCEO兼社長に就任したビル・ホーンバックル氏は、「新型コロナウイルスの流行、健康・安全対策、そして渡航制限が継続して当社の事業に大きな打撃を与えるために、短期的な事業環境は困難かつ予測できない状態が続くだろう。
我々は、この次々と変化する状況を乗り切る中で、集中し、柔軟に、かつ規律を守り続ける。同時に強固な流動性の後押しを受けて継続して長期的な成長の機会も追い求めていく。だからこそ、大阪での統合型リゾート開発の機会、マカオでの事業拡大、そしてBetMGMを米スポーツくじおよびiGaming市場でトップに位置づけていくことについて今も変わらず非常に楽しみにしている」と述べた。