セガサミーホールディングスが、IR完成予想図や2社の国内提携企業などを含む横浜での統合型リゾート構想のさらに詳しい情報を発表した。
英建築事務所のフォスター+パートナーズとの戦略的業務提携の発表から1週間、セガサミーはIR事業への参入に向けた取り組みとしてさらに2社との提携関係を結んだことを発表した。特に注目すべきは、日本を代表するマーケター 森岡毅氏率いる株式会社刀との契約で、セガサミーは「成功確率を高める日本型IRの事業プランの設計・構築に対して協働し、プロジェクト全般において、事業提案からマーケティング活動まで共に取り組む」と述べた。
また、高級日本料理店を展開する京都吉兆とは、本格料亭旅館の企画、開発を共同で進めていく。
セガサミーは、京都吉兆は「観光魅力増進施設の核となる施設として、日本の四季折々の自然を感じられる特別な空間の中で、本格的な日本料理を楽しめる料亭旅館の企画、プロデュース」を行うと述べた。
新しい業務提携のニュースは2020年3月期 第3四半期決算発表の中で報告され、同時に、横浜のウォーターフロントに立つ緑に囲まれた多数の未来的なタワーが描かれた横浜IRの完成予想図も披露された。
一方で、セガサミーと韓国のパラダイスがそれぞれ45%と55%の割合で保有する韓国の統合型リゾート、パラダイス シティでは、カジノ売上の堅調な伸びにも関わらず、直近四半期の損失が拡大した。
パラダイス シティでは、セガサミーの年度で言う第3四半期に売上高が前年比53.4%増の1,350億ウォン(約125億円)へと増加し、2019年4月から12月までの累計売上は前年同期間の2,130億ウォンから3,310億ウォン(約308億円)に増加した。この期間のカジノ売上は2,687億ウォン(約250億円)へと52.0%増加したが、費用の増加によって純損失が2018年同期間の106億ウォンから116億ウォン(約11億円)へと微増した。
それでも、売上と収益性においてはそう悪いニュースばかりだったわけではない。セガサミーでは遊技機事業の販売台数が増加し、デジタルゲーム分野が堅調に推移したことで、2019年4月から12月までの連結決算売上が2,808.1億円へと12.2%増加し、親会社株主に帰属する純利益は6億8,100万円から229.9億円へと増加した。
同社はまた、2020年3月期の連結純利益が、従来予想を60億円上回る前期比7.9倍の210億円となりそうであると発表した。