「北九州IR」今年度末までに態度表明へ

　北九州市の北橋健治市長は12日の記者会見で、IRの誘致について2020年1月にも市の基本姿勢をまとめ、市議会を経て同3月末までに方針を固めたいと述べた。日本経済新聞などが伝えた。

　これまで香港などの IR関連3事業者がJR小倉駅北側や門司区を候補地とする事業構想を持ち込んでおり、市は関連部署の課長13人で構成する庁内調査チームを発足。IR事業者に対し、来年1月10日を提出期限に開発計画や収支、事業継続リスクなど14項目の質問票を送った。事業者の回答をもとに提案の妥当性を検討し、誘致の判断材料にする。

　北橋市長は「市民や各界に様々な意見がある。誘致にニュートラルな立場は変わらないが、にぎわい作りを提案いただいている事業者とは丁寧に話をしていく」とした。

　九州では長崎県と佐世保市のIR計画募集に対し、カジノオーストリア・インターナショナルなど4事業者が応じるなど、大きくリードしている。自治体と事業者の共同申請を受け、国は21年10月にも最大3カ所の整備地域を認定する方針。北九州市は共同申請に向けたスケジュールは厳しいとしながら、政府や他自治体の動向も見極めて議論を進める考えだ。