VIP売上の大幅減とホールドの減少によってウィン・マカオでは、19年第3四半期に営業収益が10.7億米ドル(約1,165億円)へと22.7%減少、そして調整後の施設EBITDAは3億120万米ドルへと26.4%減少した。
同四半期、マステーブルの勝ち金は過去最高となるも、VIPの減少を圧倒できるほどではなく、コタイの旗艦施設ウィン・パレスと半島にあるウィン・マカオが経済的な逆風の影響を感じていた。
ウィン・パレスでは、営業収益が5億9,820万米ドルへと18.1%減少し、調整後EBITDAは1億6,220万米ドルへと28.3%減少した。
3.19%という高いウィン率はそれでも前年同期間の3.40%を下回っていたために、VIP売上は105.2億米ドル、32.3%の減少という大きな打撃を受けた。
マスマーケットのテーブル・ドロップは13億米ドルへと9.2%増加し、勝ち金は3億810万米ドルへと5.2%増加した。スロットマシン取扱高は5.5%増の9億7,370万米ドル、勝ち金は2.7%増の4,730万米ドルとなった。
半島にあるウィン・マカオでは第3四半期、営業収益は4億7,430万米ドルへと18.2%減少、調整後の施設EBITDAは1億3,900万米ドルへと24.0%減少した。
ここでもまた、売上高が80.2億米ドルへと42.5%減少したVIPが主に業績を悪化させた要因となった。2.76%というウィン率は18年第3四半期の3.01%を下回っていた。
ウィン・マカオのマスマーケットのテーブル・ドロップは11.5%増の11.8億米ドルにのぼり、マステーブルの勝ち金は8.9%増の2億7,250万米ドルとなった。スロットマシン取扱高は11.7%増の10億米ドルとなり、スロットの勝ち金は4,700万米ドルへと35.1%増加した。
ウィン・マカオの親会社、ウィン・リゾーツは、グループ全体で営業収益が16.5億米ドルへと3.6%の減少、マカオVIPの減少はアンコール・ボストンハーバーのオープンによって一部相殺されたことを報告した。
調整後の施設EBITDAは3億9,690万米ドルへと21.3%減少し、この四半期、同社は350万米ドルの損失に転落した。
それでもなお、ウィン・リゾーツのマット・マドックスCEOは、19年第4四半期にウィン・マカオで改装後のカジノスペースが近くオープンすることを予想しており、「半島の人気統合型リゾートとしてこの施設をさらに固めていく。会社の将来の展望を楽しみにしており、継続してプレミアムに焦点を当てたビジネスモデルを活用しながら株主への長期的なリターンを推進していく」と述べた。