ニューサウスウェールズ(NSW)独立酒類・ゲーミング局は、提案されているジェームス・パッカー氏のCPHクラウン・ホールディングスからメルコリゾーツ&エンターテインメントへのクラウンリゾーツ株売却について公式調査を実施することを発表した。
オーストラリアの複数のメディアが最近、クラウンとアジア犯罪組織のつながりに関する疑惑、そして同社のジャンケット事業者との関係を疑問視するニュースを報じたことで、NSWカジノ管理法の下でこの調査が実施されることになった。
メルコは5月末に、総額17.6億豪ドル(約1268億円)でクラウンの19.99%の株式を取得する契約を締結したことを明かしていたが、NSW独立酒類・ゲーミング局は木曜、その取引、そしてメディア報道で取り上げられたクラウンに関する問題について詳しく調査する予定であることを明かした。
その中で、当局はすでに捜査に役立ち、そして調査で使用される書類や情報の提出を強制的に求める通知を「クラウン側の関係者とその他関係者」に送っていると述べた。
この調査は、22億豪ドルをかけて建設中のクラウン・シドニーのカジノ(2021年完成予定)経営と運営が犯罪組織の影響や搾取のない状態を維持していること、ゲーミングが「公益や個人及び家族に害を及ぼす…可能性を管理しながら」誠実に行われていることを確かにするために行われる。
当局は、調査は公の証拠を調べる予定で、法の施行の機密情報またはその他のセンシティブ情報を聞き取るための非公開聴聞会を行う資格も与えられていると付け加えた。
メルコのローレンス・ホー会長兼CEOは以前、マカオのカジノ王と呼ばれていた高齢の父親、スタンレー・ホー博士とのあらゆるビジネス上のつながりへの調査の可能性を含む誠実性調査に合格する事への自信を覗かせていた。
6月、ローレンス・ホー氏は、オーストラリアン・ファイナンシャル・レヴュー紙に対して、「クラウンも私も常に、私の事業取引は父の利害からは独立したものであると強調してきた。クラウンとはすでに12年間にわたる提携関係があり、問題なく当局からの誠実性調査を通過してきた」と述べていた。