カジノ事業者のウィン・マカオとジャンケット事業者のドア・エンターテインメント(Dore Entertainment)は今後、2015年に起きたドア社従業員による1,700万香港ドル(約2億3,527万円)の盗難事件の責任を問われるかもしれない。というのもウィン・マカオに入るドア社のVIPルームに資金を預けたと主張する3人の男性に対して以前に不利な判決が下されていたが、今回マカオの控訴審がそれを無効にした。
3人の男性は現金とゲーミングチップを使って合計5,800万香港ドルを預けたと主張し、その返還を求めていたが、デポジットの証拠を提出できなかったためにその請求は棄却されていた。
その中の1人は、ウィンとドアが抗弁の中でVIPルームのケージマネージャーには融資をしたり、または顧客からお金を受け取る権限はなかったと主張したことを受けて、その後控訴していた。
その男性は、当初の訴訟の中で裁判官に対して同氏が提示した1,700万香港ドルは融資ではなくデポジットであり、これはデポジット契約の一環であったと主張していた。裁判官は判決前にその主張を一旦は受け入れたが、男性は実際にデポジットとして預けた証拠を提出することができなかった。
火曜に控訴審は前回の判決を無効とし、そのお金を融資ではなくデポジットとしてその定義を修正した場合を考慮に入れて訴訟全体を見直す必要があると述べた。
火曜の判決は、「融資は証明されていないが、[原告]が言うデポジット契約があったのかどうか、そしてそのような契約に合計金額の返還に関する条項が含まれていたかどうか、判決で無視された事実を知ることが不可欠だった」とした。
従業員が盗んだ正確な金額については一度も認められておらず、ドア社は2,000万香港ドルから2億香港ドルの間とだけ説明していた。