メルコリゾーツ&エンターテインメントが、マカオでの前のパートナーでありオーストラリアのカジノ事業者、クラウンリゾーツの19.99%の株式を取得したことを発表した。
メルコは木曜深夜、子会社がクラウンリゾーツの1億3,535万株をCPHクラウン・ホールディングスから一株当たり13.00豪ドルで購入する正式購入契約を履行したことを明かした。総額は17.6億豪ドル(約1,336億円)。
マカオのIR事業者であるメルコは、クラウンが展開するオーストラリアの3州、ビクトリア、西オーストラリア、ニューサウスウェールズで規制当局による承認が取れ次第、「クラウンの保有比率を増加させる機会も歓迎する」と述べた。
文書の中でメルコのローレンス・ホー会長兼CEOは、メルコのクラウンへの投資を「本物の統合型リゾート体験を提供する豪随一のプロバイダーになると信じる会社で戦略的な保有比率を手に入れるための素晴らしい機会」として見ていると語った。
同氏は、「パースとメルボルンのクラウンリゾーツは世界レベルのエンターテインメント観光地で、メルコのモーフィアスとよく似たクラウンシドニーは、街、国そして世界にとっての建築的象徴を作り出すと信じている。 加えて、個人的にクラウンの経営陣と面識があり、クラウンの業績とオーストラリアの発展の両方、そして世界の顧客に向けてクラウンの施設の魅力を強化するために彼らと協力することを楽しみにしている」と語った。
メルコによるクラウン株の取得は、米カジノ事業者のウィン・リゾーツが、水面下で進んでいた交渉の情報が漏れたことでクラウンとの買収協議を中止してから2か月経たずに行われた。
また、クラウンがマカオでのメルコ―クラウン合弁事業からの撤退を完了させてからは2年を過ぎたばかりのタイミングでもある。クラウンは、その12か月前から当初持っていた34.3%の株式を売却し始めていた。その分裂は13年間の同盟関係を終了させた。同盟関係の下で、メルコ―クラウンはマカオのシティー オブ ドリームス、スタジオシティ、アルティラ、そしてフィリピンのシティー オブ ドリームス マニラを開発した。
木曜夜メルコは、株式取得が完了した時点で、同社の保有比率に相応しい席数をクラウンの取締役会に求める予定であることを明かした。この取引は、2つの均等なトランシェに分けて行われ、1つ目が2019年6月6日、そして2つ目が2019年9月30日またはそれ以前に行われる。