ラスベガス・サンズ(LVS)のロブ・ゴールドスタイン社長兼COOによると、同社が日本の統合型リゾート開発において関心を持っているのは大阪だけであり、将来的なアジアでの投資は、大規模かつ長期リターンに焦点を当てていくという。
ゴールドスタイン氏の発言は、最近行われた2019戦略決定会議(Strategic Decisions Conference)での投資顧問会社バーンスタインとの「炉辺談話」の一部で、その中で同氏はアジア、特にマカオ、日本そしてシンガポールでの長期計画の概要を説明した。
LVSは、東京でのジャパン・ゲーミング・コングレス中に、つい2週間前まで日本IRでは大都市をダーゲットにしていることは認めていたが、同社がその候補地を大阪1都市にまで絞り込んだことを明かしたのは今回が初めてとなる。バーンスタインが木曜早朝に公表したレポートによると、LVSが「数十万平米」の会議場スペースと、「何千」ものホテル客室、そして「巨大」な小売スペースを持つ大規模IRを建てられると考えているのは大阪だけだという。経営陣もまた、マカオとシンガポールでの実績によってライバル企業に対して明らかな優位性があると信じている。ライバル社には「大阪ファースト」方針を掲げるMGMリゾーツや、今月開催された第1回関西統合型リゾート産業展で壮大な大阪設計コンセプトを明らかにしたメルコリゾーツ&エンターテインメントがいる。
バーンスタインによると、「議論の全体的なテーマは、LVSが長期的(数十年)な大規模投資に焦点を当て、規模と質で(アジアにおいて)突出した統合型リゾートの建設を希望していると言うことだった」
最近ギャラクシー・エンターテインメント・グループが発表したテーマと同様に、LVSと子会社のサンズ・チャイナは価格よりも質において地域的に戦う計画を立てており、特にプレミアムマス層をターゲットにしている。
ゴールドスタイン氏は、サンズがプレミアムマス層をさらに、「ベース・プレミアムマス」、「ミドル・プレミアムマス」そして「プレミアム・プレミアムマス」の3つの準区分に分類していることを明かした。プレイヤーが1度の旅行でに10,000米ドル(約109万3,730円)を落とすと予想されている「ミドル・プレミアムマス」こそが、LVSが主に成長させることに焦点を当てるセグメントとなる。