元ラスベガス・サンズの幹部であるウィリアム・ワイドナー氏とグローバルカジノデザイナーのポール・スティールマン氏から成るコンソーシアムは、ベトナムのダナンで計画されている新しい金融センターとエンターテイメントの複合拠点における初期投資家グループの1つである。
イメックス・パンパシフィック・グループ(IPPG)とその会長ジョナサン・ハン・グエン氏の発案によるダナン金融センター計画は、ダナンのソンチャー区の58ヘクタールに及ぶ予定であり、この都市が金融の拠点となるだけでなく、訪問客に多くの新しい観光資源を提供することになると考えられる。
地元メディア・ラオドン誌に掲載されたコメントによれば、その場所にはワイドナー氏がシンガポールのマリーナベイサンズに似ていると表した統合型リゾート(以下、IR)も組み込まれている。
ラスベガス・サンズのかつての上級管理職で現在はグローバル・ゲーミング・アセット・マネジメント(GGAM)の会長兼CEOであるワイドナー氏は、以下のように述べている。「2016年にベトナムに来たとき、金融センターと当社がシンガポールで開発したマリーナベイサンズのデザインに似たIRを組み合わせるという発案をした。
ベトナムの指導者らは、米国や世界中の他の国々から同国に投資を呼び込ませるための金融規制を構築している最中である。IRと金融センターの複合施設への投資を許可する法規制を導入してくれたベトナムとダナン市の指導者に心から感謝したい。それはベトナムの将来の発展を確実なものとするだろう。」

IPPGの情報によれば、ベトナムのグエン・スアン・フック首相は3月に、「ダナン市を地域レベルの金融センターに育てるあげるための研究とプロジェクトの策定を許可すること」を提唱する計画の作成を許可した。この計画は、2045年までにベトナムを「先進国」に変えるための国を挙げての取り組みの一部である。
計画の詳細は不明確な部分があるが、グエン首相は3月29日の調印式で、金融分野だけでなくリゾートホテルやカジノエンターテイメント施設の設計も専門とする有力な投資家を集めたと述べた。特に、ワイドナー氏、スティールマン氏は、この計画が今年後半にダナン市の人民委員会に引き渡される前の、初期開発計画にIPPGと協力する予定である。
「我々は、ダナン市にふさわしい金融センターとIRを開発することで、数百万米ドル相当の投資をもたらすことができると確信している。また、他の金融センターを設立する際に、ベトナムへ数十億ドルのさらなる投資を呼び込み続けられる可能性にも関心がある。」とワイドナー氏は述べた。
GGAMは現在、同氏がニューヨークの裁判所で先週新たな訴訟を起こしたフィリピンのブルームベリー・リゾーツ・コーポレーション(ソレアリゾート&カジノの所有者および運営者)との訴訟が進行中である。