ドナコ・インターナショナルが、11月の年次株主総会で社名の変更を提案する予定だ。同社はこれを「過去のことは忘れるという公式声明」だと説明している。
オーストラリアに上場するドナコにとって波乱万丈の一年の後で出された年次株主総会の日次と会場を知らせるドナコの月曜の発表には、取締役会からのメッセージが含まれており、その中で社名を「パン アジアン レジャー」に変更することが提案されている。
月曜の報告書には、「過去12か月間、当社は大きく変化してきた。新しい株主ベース、新しい取締役会、そして新しい最高執行責任者。今回の株主総会で取締役会が提案する決議案は、これらの変更への株主の支持を求めるために作成されている」と記載されている。
しかしながら、7月に取締役会を賛成多数で追い出されたドナコ創業者のジョーイ・リム氏およびベン・リム氏に関係のある小さなグループが支配権を取り戻すための最後の抵抗として総会を利用しようとしていることを考えると、今回の株主総会は社名の変更以上に会社にとって今後を決定づける重要なステップという意味合いを持っている。
そのグループを率いるのが、ドナコの現株主で、元取締役員、そしてリム兄弟と親しい友人であり、ジョーイ・リム氏から2017年8月にカンボジアのスターベガスの暫定ゼネラルマネージャーに、そして2018年2月にCOOに任命されたジェラルド・タン氏だ。
今月に入ってドナコの全取締役の解任を求めた2人の株主のうちの1人であるタン氏は、近く開催される年次株主総会で報酬報告書に関連して投じられる票の25%以上が反対票という可能性の低いシナリオの中ではあるものの、取締役会への復帰に意欲を見せる可能性がある。そのような場合には、ドナコ取締役全員が解任の可能性に直面し、タン氏率いるグループが代わりに支配権を握ることになる。
しかしながら、ドナコは月曜の報告書の中で、リム兄弟の解任という7月の株主の決定は、賛成が5億800万票、そして反対がたった800万票でそのうちの700万票がタン氏の管理下だったことを指摘した。
また、同社は、主に進行中のスターベガスのタイの元ベンダーとの法的問題に関連する課題など同社が近年直面してきた課題について、責任の大部分をジョーイ及びベン・リム氏の監視の下で任命されたスターベガスの経営陣に負わせた。
ドナコは取締役会からのメッセージの中で、「過去2年の会計年度の当社の業績は受け入れられるものではなかった。当社はこの期間中、常に黒字とプラスのキャッシュフローを維持していたものの、収益と利益は減少し、スターベガス事業への非現金減損費用によって、大幅な法定損失が計上されている。取締役会は、この減少に対処するために断固とした措置を取っており、その2つの主要分野が、この期間の業績に責任がある経営陣の解任および入れ替え、そして株主の権利保護・保持のための法的措置によるものだ」と述べた。
ドナコはまた、自社内での変化にも言及し、「取締役会は過去12か月間に大きな変化を遂げ、初めて3人の独立取締役を設置している。経営陣もまた変化し、ポール・アーバックル氏を新CEOに迎えた。新経営陣は既に2019年9月期四半期に当社の両方のカジノ施設の業績を大幅に改善してくれた。そして今は、過去を捨て去り、会社が異論に左右されない現在の安定した取締役会と共に前進することを認め、そして株主のために価値を創造することに集中できるようにする時だ」と述べた。