フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、政府が所有する国家慈善宝くじ事務局 (PCSO)の幹部の中で汚職がはびこっているという理由で、PCSOおよびPCSOが運営する宝くじ店全店舗を閉鎖した。
ドゥテルテ大統領は金曜、軍と警察にPCSOおよび全国にある多数の店舗の閉鎖を命じ、営業再開のための今後のいかなる裁判所命令にも従うつもりはないと付け加えた。
ドゥテルテ大統領は、Facebookに投稿された動画の中で、「理由は巨大な汚職だ。我々と止めようとするまたは、PCSOにはびこる巨大な汚職への大規模捜査に入るという我々の願いを阻止しようとするいかなる裁判所からのいかなる命令にも従うつもりはない。不正だらけであり、契約はまるで汚職に賛同し、他の企業や人物に有利な形で作られているようだ。そんなことは認められない」と語った。
ドゥテルテ大統領は問題にされている汚職についての詳しい情報は明かさなかったが、サルバドル・パネロ大統領報道官は週末、メディアに対してPCSOの収益の約60%が汚職によって失われてきたと伝えた。
パネロ報道官はCNNフィリピンに対して、「このゲーミング事業の全プレイヤー、全参加者が関与している。差止命令を出す裁判所さえもこれらの業務に好意的だ。大統領は、時が来れば関与した側の手口を明かすだろう」と語った。
PCSOでは近年大幅に収益が増加しており、2017年には529.8億比ペソ(約1,127億円)寄付されることが義務付けられている。しかし近年はその基金が指定された目的に常に使用されていたわけではないという多くの告発が行われている。