オーストラリアに上場するシルバー・ヘリテージ・グループのジェームス・スペンスリー会長は、同社の財政の今後に関して、経営陣が「進んだ議論」を行っていると述べた。同社では資金調達が急務となっており、旗艦店であるネパールのIR、タイガー・パレス・リゾート売却の可能性を含めた資金調達オプションを検討している。
シルバー・ヘリテージは5月、長年提供してきたベトナムにあるフェニックス・インターナショナル・クラブでのゲーミング運営サービスの突然の契約終了を受けて、ネパール事業の買い手候補を探していることを明かしていた。フェニックスは2018年のグループ収益の約45%を占めていた。
Inside Asian Gamingは、タイガー・パレス・リゾートの売却は現在も最後の手段だと考えられていると見ているが、スペンスリー氏は先週、株主に対して事業費と資金調達コストを支払うためには既存の資産ベースから資金を出すか、または新規で資金調達を行う必要があると伝えた。
同氏は、「取締役会と経営陣は顧問の支援を得ながら、サードパーティを特定し解決策について彼らとの協議を進めることに一生懸命取り組んできた。
これについて進歩がみられること、そしてこの点に関する複数の選択肢について進んだ議論を行っていることを報告でき、うれしく思う」と述べた。
タイガー・パレス・リゾートを失う可能性にもかかわらず、シルバー・ヘリテージは、「今でもタイガー・パレス投資の長期的な考え方について確信を持っている」と語り、5月にはGGRが前年比52%のプラス成長となり、大規模インフラ計画は完成が近づいていると付け加えた。タイガー・パレス・リゾートはネパール南部のインドとの国境からたった8キロの場所に位置している。インフラ計画には、国境検問所からタイガー・パレスを直接結ぶ新しい6車線高速道路や2020年3月開業予定の新国際空港の建設が含まれている。空港完成によって国際線の直行便を受け入れられるようになる。