会長
チョウ・タイ・フック (周大福)
パワースコア: 736
昨年の順位: 33
評価理由
- 同氏の父であるチェン・ユートン氏が保有していたSJMホールディングスの親会社STDMの10%の株を継承
- オーストラリアのスター・エンターテインメント・グループの株式4.99%を保有する戦略的パートナー
- カリブ海最大のリゾートであるバハマールを中国国家債権者から買収
アジアンゲーミングパワー50受賞者の中で、ヘンリー・チェン氏はおそらくゲーミング関連に費やす時間が最も少ない人物であろう。しかし、これは同氏の周大福とニューワールドのグローバルな活動の規模と多様性を反映しているにすぎない。
新型コロナ感染拡大の影響だけでなく、2016年に周大福が買収した統合型リゾート施設バハマールの所有権をめぐる問題など、近年ゲーミング市場に関する様々な大きな課題に直面している。
ベトナム政府がカジノ市場の地元民への開放に消極的なため、同氏がかつて買収対象とし、現在サンシティが開発に関わっているホイアンのカジノリゾ ートは、パンデミックによる渡航規制と中国政府のギャンブル観光への反発という2つの障壁にぶつかっている。
フィリピンでは、ニューワールドの投資は頓挫し、インターナショナル・エンターテインメントの少数株主となった。
また、オーストラリアのブリスベンにある統合型リゾート、クイーンズワーフへの周大福の投資も北京が外国カジノへの積極的な介入を表明する前に、VIP収入を中心としたビジネスモデルを構築しており、同様の脅威にさらされている。
しかし、チェン氏の所有している規模と高級志向とサービスのカスタマーベ ースの交差は、同氏のゲーミング事業はいかなる環境でも成功する可能性があることを示している。
もちろん、同氏はSTDMの10%近い株式を保有しており、また周大福CEOでパトリック・ツァン氏はSJMの取締役に就いている状況から、マカオの輪の中に居続けている。