ラスベガス・サンズのロブ・ゴールドスタイン会長兼CEOは、近づきつつあるライセンス再入札が完了した時に、子会社であるマカオ法人、サンズ・チャイナがそのチャンスを逃している「可能性はない」と考えている。
アジア時間21日(木)に行なわれたLVSの21年第3四半期決算報告の中で、マカオのライセンス再入札、そしてマカオゲーミング法改正案をめぐる投資家の懸念が話題の中心となった。しかしながら、ゴールドスタイン氏は、サンズ・チャイナの立ち位置に関して確固たる自信を持ち続けていた。また、同社はすでにゲーミング法改正案への回答を政府に提出したことを正式に認めた。
サンズ・チャイナの既存ライセンスが2022年6月に期限切れを迎えた時、新ゲーミングコンセッションを逃す可能性について不安はあるかと聞かれたゴールドスタイン氏はこのように答えた。「全くその可能性はないと見ている。
真実というのは、我々がこれを数十年営んできたということ、他社にはない実績があるということだ。コタイの全ての開発は、(中略)1人の男によって行なわれた。シェルドン(・アデルソン)だ。ある男が150億米ドル(1.7兆円)というゲーミングとゲーミング以外の資産を投入し、ある会社が約40億米ドル(4,500億円)のEBITDAを生み出した。我々はこれまでもずっと素晴らしい従業員に恵まれているため、マカオで営業を続けていくことになるという確信が揺らぐことはない。そうならない可能性があるとは一切考えていない。
我々としては、これまでの実績、開発そして投資を誇りに思っているが、政府は、当社が非常に良いライセンス保有者であり、中国およびマカオのパートナーで友であることを理解してくれていると思う。だから、そのような可能性があるとは思わない」。
LVSはまた、政府のゲーミング法改正案に含まれる特定箇所、特にカジノコンセッション保有者からその株主への配当金支払いに上限を導入する案をめぐる懸念についても重要視していない。配当金に関する改正案は、マカオの法的枠組みと同じ方向を向いていない言われている。
LVSのパトリック・デュモン社長兼COOは以下のようにコメントした。「このプロセスから生まれる結果というのは、今後に向けた良い道筋だろう。我々は将来について非常に自信を持っている。
そういった懸念はなく、マカオへの投資に意欲的だ。今回のプロセスは公正かつ平等なものであると思っており、この問題に関しては一切懸念していない」。
ゴールドスタイン氏はこのように付け加えた。「今回のプロセスを信じている。我々はこれまで公正に扱われてきており、世界のどのゲーミング市場よりも大きな投資でもってお応えしてきた。だから、信じる思いは変わらない。政府のアドバイスと指導を待つ。回答は提出したが、当社の歴史と成功を見れば、当社のマカオでのビジネスがどのようになるかがお分かりいただけるだろう」。