メルコリゾーツ&エンターテイメントは、同社のマカオでの他四半期の結果が控えめであったため、アルティラ・マカオをVIP専用カジノ施設からプレミアムマス向けに転換する計画を明らかにした。
同社はアナリストとの第2四半期決算説明会でその戦略について、アルティラでのジャンケット及びVIPの直接事業の両方はすでに閉鎖され、シティ・オブ・ドリームスとスタジオシティに移転したと詳しく述べた。
プレミアムマス顧客にまだサービスを提供していないゲーミングエリアは、ノンゲーミング施設と同様に再割り当てされることになる予定だ。
この動きが明らかとなったのは、アルティラが21年第2四半期の活動報告をほとんどしなかった後のことである。同社の収益は前年の1,700万米ドル(約18.6億円)をわずかに上回る1,830万米ドル(約20.8億円)、プロパティは調整後EBITDA1,730万ドル(約19億円)の損失を記録した。
メルコの最高執行責任者– マカオリゾートのデイビッド・シスク氏は以下のように述べた。「現在の市況を考慮すれば、アルティラがVIP事業に重点を置き続けることにもはや意味はない。というのも、過去18カ月間に渡って多くの変動を生んだVIPビジネスでの取引高の減少を考えれば、高いボラティリティを減らすべきである。
残念ながら我々は方程式全体の反対側におり、そのためその事業における損失悪化が深刻化している。だだそれは度が過ぎている。我々は本質的にあまり意味のない方法でギャンブルをしていたことになる。
よって我々の目的は、ビジネスを再考し、パンとバターがどこにあるのか、つまり我々にとって必要不可欠なものはいつもどこにあるのかという事にしっかりと焦点を当てることにある。メルコでは、常に優れたサービスの開発に誇りを持っており、プレミアム顧客、特にプレミアムマス顧客とマス顧客に焦点を絞っている。それが我々にとっての主なターゲットとなる。
そこでのサービスを考える際、我々が持つグローバル市場だけでなくローカル市場も成長させ続ける機会を得る事は、当社にとって大変魅力的である。
それは、その場にいるゲストのためにブティック体験を作り出すようなものである。彼らはコタイにある我々の施設とは少し違うものを探しており、それは我々にとってまたとない機会である。我々は、アルティラでの事業に向けてこの流れを作り、この新しい分野で前進するのに良い時期だと考えている。」
アルティラは2007年5月にクラウン・マカオとしてオープン。2年後シティ・オブ・ドリームス開発の一環としてクラウンタワーズ・マカオのオープンを機に名前をアルティラに変更した。
メルコとオーストラリアのクラウン・リゾーツとの事業提携は、メルコが合弁事業でクラウンの全株式を買収した2017年に終了している。