メルコリゾーツは、2020年4-6期、マニラでの新型コロナウイルス感染拡大を抑制するための「事業の一時休業および禁止措置の発動によって」、同社が運営するフィリピンの統合型リゾート、シティー オブ ドリームス マニラで24億1,000万比ペソ(約53億円)の損失が出たことを明かした。
それに対して同社は、2019年の同期間、11億4,000万比ペソ(約25億円)の利益を計上しており、今回の損失はカジノ収益が75億1,000万比ペソ(約164億円)から2億9,140万比ペソ(約6.4億円)へと96.1%減少したことが原因となっている。マニラ全域のカジノが3月15日以来休業を続けている一方で、メルコは、エンターテイメント・シティの近隣施設同様、6月から「フィリピン政府が義務付けているソーシャルディス及び消毒手順に関する新ガイドラインを厳格に守り、人数を制限した状態でゲーミング及びホスピタリティ施設をドライラン(予行演習)/トライアルラン(試運転)する」ための許可がPAGCORから与えられたことを正式に認めた。
同社は、「PAGCORから許可されたドライラン/トライアルランは、潜在的な運営上の全懸念に対処して、シティー オブ ドリームス マニラの継ぎ目ない営業再開を実現することが狙いだった」と付け加えた。ドライランは、ロドリゴ・ドゥテルテ大統領がマニラ首都圏をより厳しい隔離条件に戻したことで8月3日に中止された。
20年第2四半期、メルコはローリングチップ取扱高が73億比ペソ(約160億円)だったことを報告した。2019年の4-6月期は988億比ペソ(約2,162億円)で、ローリングチップのウィンレートは5.21%から3.38%に低下した。
マステーブル・ドロップは19年第2四半期の100億比ペソ(約219億円)から4億比ペソ(約9億円)に減少し、ホールド率も30.4%から24.3%に低下した。ゲーミング機投入金額は490億比ペソ(約1,072億円)からたった15億比ペソ(約33億円)へと減少した。
8月20日にマカオの業績を発表する予定のメルコは、シティー オブ ドリームス マニラのホテル客室売上が92.6%減の5,860万比ペソ(約1億2,824億円)となったことも報告した。同複合には、ヌワマニラ、ノブホテルそしてハイアット・リージェンシーの3つのホテルが入っている。