IR誘致を目指す大阪府と大阪市は12日、IR事業者を審査する選定委員会の委員に、府立大と市立大の運営法人で理事長を務める西沢良記氏(74)や大阪観光局理事長の溝畑宏氏(59)ら7人を選任したと発表した。日本経済新聞が伝えた。
委員長に西沢氏、副委員長に溝畑氏が就任。ギャンブル依存症に詳しい大学教授、監査法人の財務専門家、府副知事や市副市長らで構成する。
府・市は12月中に事業者公募を開始。選定委は事業者が2020年4月までに提出する提案書類やプレゼンテーションの内容を審査し、府・市が審査結果を踏まえて同年6月に事業者を決定する。
大阪のIRには、米MGMリゾーツ・インターナショナルとオリックスの共同チーム、シンガポールのゲンティン・シンガポール、香港のギャラクシー・エンターテインメントの3事業者が名乗りをあげている。審査項目はIRのコンセプトや施設計画、依存症対策や財務状況などで、詳細は公募開始時の募集要項で示される。
府・市は11月、事業者に求める条件などをまとめた「実施方針案」を公表。事業者に求める施設規模について▽最大6,000人以上収容できる会議室を備えた国際会議場▽10万平方メートル以上の展示施設▽3,000室以上の宿泊施設―などを挙げた。開業時期は「25年国際博覧会(大阪・関西万博)前の開業を目指す」とした。
府・市は20年7~10月に国に申請する整備計画を作り、20年末に府・市両議会の議決を経て、21年1月以降、国に整備計画を申請する予定。事業者への土地引き渡しは21年秋ごろを想定している。