オーストラリア証券取引所に上場するドナコ・インターナショナルにとっての厳しい18カ月間が緩和の兆しを示してきており、同社はベトナムにあるカジノ、アリストでの堅調な伸びによって、収益とグループEBITDAが大幅増加となったことを報告した。
カンボジアにあるスターベガスの元ベンダーとの間で続いていた法的闘争、そして取締役会と所有構造への大改革が営業の妨げになっていたドナコでは、収益が42%増の2,430万豪ドル(約18億539万円)、そしてグループEBITDAは167%増の890万豪ドルにのぼった。
アリストでは、プレイヤーが中国から国境を渡ろうとした際に中国の犯罪集団が彼らを脅していたことでVIPプレイヤーが居なくなり、2018年は苦戦を強いられていた。そのために18年第3四半期は非常に業績が悪化していたために、今四半期は収益が500万米ドルへと164%の増加、そしてEBITDAは300万米ドルへと1,163%の増加となった。
スターベガスでの業績改善はより緩やかで、VIP売上が121億バーツへと38.9%の減少となったものの高いウィン率が結果を押し上げたことで収益は3%増の3億5780万バーツとなった。ドナコは、VIP売上減少の一因に、カジノの新経営陣が質の悪い商慣行を取り除き、利幅を改善するためにVIPジャンケットの取り決め合理化を開始したことがあると述べた。
グループ全体の業績改善に関してドナコは、「当社のカジノ施設のどちらでも従来、9月期四半期は特に忙しい四半期ではないことを考えると、増収はうれしい結果だ。カンボジアとベトナムの祝日カレンダーによって、6月までの半期あたりの業績が通常と異なる傾向にある。ポール・アーバックルCEO率いる新経営陣は業務手順の改善を実施し始めたところであり、今後さらなる業績改善が生まれることが予想される」と述べた。
ドナコは19年第3四半期、380万豪ドルの税引き後純利益を報告しており、前年同四半期は180豪ドルの損失を計上していた。