オーストラリアに上場するカジノ事業者、ドナコ・インターナショナルでは、2019年3月31日までの3か月間、ゲーミング収益が再び上昇気流に乗った。しかしながら、カンボジアのリゾート、スターベガスの前パートナーとの法廷闘争が続いており、関連する訴訟費用によってEBITDAへのプラスの影響は打ち消される結果となった。
2019年第1四半期、ドナコのゲーミング収益は、前年同四半期の2,365万豪ドルから2,550万豪ドル(約20億ドル)に増加し、スターベガスでのVIP売り上げと控除率はそれぞれ203億バーツ(約709憶円)、3.37%に改善した。
しかし、グループのEBITDAは1,103万豪ドルから1,082豪ドルへとわずかに減少し、ドナコは、「タイベンダーとの訴訟にかかる費用の増加と、人数の増加による人件費の高騰、そしてポイペトエリアでの競争の影響のために、営業費用が前年の1億7250万バーツから19年第1四半期は、2億4,210万バーツ(約8.46億円)にまで増加した。」と説明した。
スターベガスのプロパティEBITDAは18年第1四半期の2億6,460万バーツから1億9,760万バーツへと減少した。
それに対して、ドナコのベトナムにある施設、アリスト・インターナショナル・ホテルでは、同四半期は横ばいとなり、VIP売り上げの低下は事業費の削減で相殺された。その結果、収益は、昨年の460万米ドルに対して450万米ドルとなり、プロパティEBITDAは両四半期ともに、230万米ドルとなった。
ドナコは、2019年後半はオンラインゲーミング事業からの収益が改善すると予想しており、5月からは新しいソフトウェアプラットフォームと新しいマーケティングパートナーでオンライン事業を再開すると述べた。
しかしながら、当初は3月の完成期限となっていた切望される同社の戦略的見直しは、「株主の問題、特に以前はリム家が保有していた株式のレシーバー(財産管理人)の任命の問題によって遅れて」いる。