インフラの改善やマスマーケット収益がゲーミング粗収益(GGR)での比率を増加させる傾向が続いていることを背景にマカオへの訪問客数が伸びていることで、投資銀行のモルガン・スタンレーでは2019年のマカオのマス収益成長予想を、5%大幅に上昇させ、これはマカオを黒字に転換させるのに十分な増加幅となっている。
水曜早朝に出された調査レポートの中でモルガン・スタンレーのアナリストは、今年のマカオのマス収益予想を+2%から+7%に引き上げ、それに続いて総GGR予想は2%のマイナス成長から1%のプラス成長へと上昇した。
アナリストのプラビーン・チャードハリ氏、ジェレミー・アン氏そしてトーマス・アレン氏はこのように述べた。「我々はますます前向きな見方に転じており、マクロの先行指標は2019年後期からのGGRの改善を示している。
マス収益は好調な訪問客数の後押しによって改善するはずだ。インフラの改善、特に港珠澳大橋がマカオへの訪問客数の増加に繋がると考えてる(2019年1月の中国からの訪問客数は30%増加)。
港珠澳大橋からの訪問客の質は時間と共に向上すると予想している。当局は入管手続きを簡素化しそれにかかる時間を短縮しながら、自家用車やタクシーに橋を開放し始めている。これによって2019年後期には一人当たりのマス収益が増加するはずだ」
モルガン・スタンレーは、「利益の増加で回復するマスセグメントが総GGRの中で占める割合を拡大させている」
しかしながら、いくつかの懸念も残る。主にVIP関連の懸念だ。
アナリストはマカオで新たに導入された禁煙法、ASEANでの競争の激化、違法地下銀行への継続的な取り締まり、そして事業をたたむ中規模ジャンケットの増加に言及し、これら全てが2019年のVIP収益の6%減少に繋がるとした。