ビクトリア州政府がクラウン・リゾーツと同社の合弁パートナー、スキャベロ・グループによる建設延期の申し入れを却下したことによって、オーストラリアのカジノ事業者であるクラウン・リゾーツが計画していた同国で最も高いタワーの建設が大混乱に陥った。
クラウン・メルボルンに隣接する土地に位置し、323メートルの高さになる予定の17.5億豪ドル(約1,386億円)のワン・クイーンズブリッジ(One Queensbridge)プロジェクトは2017年、2年以内に建設を開始しなければならないという条件で当初ゴーサインが出されていた。
しかし、時間内に必要な資金を確保できなかったために、クラウンとスキャベロは2019年2月20日、政府に対して建設開始日の延期を申請した。
月曜の発表の中でクラウンは、それ以降「ビクトリア州政府から、提案中のワン・クイーンズブリッジプロジェクトの建設開始日延期が却下されたことを非公式に通知されていた。ビクトリア政府から正式な通知は受け取っていないが、間もなく届くことが予想される。以前に発表した通り、計画はクラウンとスキャベロにとって満足のいく額の資金が調達できるかどうか次第だった。残念ながら、予定されていた認可で定められていた建設開始日前に資金調達を達成することができなかった」と述べた。
今でも隣接する土地の50%の権利を所有していると話したクラウンは、これからスキャベロと合同で同施設の「次のステップを考える」と語った。
もし建設されれば、ワン・クイーンズブリッジには708室の住宅用高級アパートと6階建てのホテルが入る予定になっている。