米国の大手カジノ企業であるシーザーズ・エンターテイメントは、クレアベストニームベンチャーズが和歌山県で開発を目指している統合型リゾートのカジノ事業者として発表された。
シーザーズがアジア時間の9月30日(木)未明に発表した情報によると、同社は日本の法律を完全に遵守し、資本コミットメントなしでクレアベストの運営コンソーシアムに参加した。
大阪、横浜、北海道に関心を示していたシーザーズが、エルドラド・リゾーツとの178億米ドル(約1兆9,930億円)の合併完了に集中するため、2019年8月に日本のIRレースから一度は撤退していた。
シーザーズのトム・リーグCEOは、「当社は象徴的なブランドであり、クレアベストと連携して日本で事業展開できることを誇りに思う。当社の経験とクレアベストの経験が完璧に調和すると信じており、関西地域で特別なものを一緒に作れるのが楽しみだ」とコメント。
また、クレアベストニームベンチャーズの代表取締役であるエディ・ウー氏は、次のように述べた。「シーザーズと提携できることを大変嬉しく思う。シーザーズと当社は日本におけるIR事業に対してビジョンを共有している。海外からの訪問者を増やすことで新型コロナウイルス感染拡大から経済振興を促進するだけでなく、和歌山県、関西地方、そして日本全体に大きな地域経済の活性化をもたらすリゾートを一緒に作ることができると確信している」。

シーザーズは2001年にマカオでのライセンス取得に失敗し、後に当時のゲイリー・ラブマンCEO氏が自身のキャリアの中で最大の失敗だったと語ったように、和歌山でカジノ事業者として参加する今回がアジアで初のゲーミング事業となる。同社は今年初めに、韓国・仁川のIR開発の株式50%を売却している。
和歌山でのクレアベストのコンソーシアムには、ラスベガス・サンズの元COOであるウィリアム・ウェイドナー氏のAMSEリゾーツジャパンと、マカオの有名なホー一族であるeスポーツ起業家マリオ・ホー氏も参加。
同社は、フランスのカジノ事業者であるグループ・パルトゥーシュをコンソーシアムのパートナーに指名していたが、IAGにはしばらく前に、同グループはIRのカジノ運営に関与しないと伝えていた。
和歌山県は、6月にクレアベストを和歌山マリーナシティのIR設置運営事業の優先権者として決定し、8月に基本合意書を締結。11月までに区域整備計画を作成し、全国で3か所までとされるIR設置の認定を目指して国に申請する。