ゲンティン・マレーシアの子会社ゲンティン・ニューヨークは、カジノゲーミングを同州南部に拡大するための新たな取り組みの一環を受け、2020年に同州で最も支出額の多いロビー活動団体トップ10にランクイン。
7月8日(木)に発表されたニューヨーク州公共倫理合同委員会の2020年年次報告書によると、ゲンティン・ニューヨークは、ロビイストに122万1,000米ドル(約1億3,500万円)を支払い、最も支出の多いロビー活動団体の第6位にランクインした。
同社がトップ10に入ったのは、有権者が州全体で最大7軒の非インド系カジノを認める規定の改正を承認した2013年以来のこと。この改正法に基づき、2016年にニューヨーク州北部に最初の4つのカジノライセンスが発行され、2023年までにニューヨーク市周辺に最大3つのライセンスを追加できないものとする7年間の独占条項が設けられた。最終的に、ニューヨーク市から北へ約2時間のキャッツキル地域のライセンスを獲得した同社は、リゾートワールド・キャッツキルを2008年にオープンした。
同委員会の倫理報告書には、ロビー活動の詳細が記載されていない。しかし、同社の2020年の投資は、新型コロナウイルスの経済的影響により、ニューヨーク市のカジノライセンスの公開入札を2021年に早めるというアンドリュー・クオモ知事の動きと重なっていた。これは、同社がEGM専門のリゾートワールド・ニューヨークシティで完全なカジノゲーミングを推進するための動きであったが、今年の初めに中止されている。
同社のロビー活動のニュースは、グループ親会社のゲンティン・バーハッドが430万米ドル(約4億7,500万円)のリゾートワールド・ラスベガス立ち上げてからわずか数週間後に報道された。ゲンティン・バーハッドの会長兼CEOは、ゲンティンのアメリカにおける全資産を、アメリカでの上場を通じて一つの傘下に収める計画を発表した。
アメリカでは、特別利益団体が改革を推進する上で、ロビー活動は依然として重要な手段である。2020年に同州でロビー活動に費やされた2億6,810万米ドル(約296億円)は、2019年の2億9,810万米ドル(約329億円)に次ぐ、同州歴代2位の総額となっている。
昨年、同州でロビイストを使った企業のリストには、ラスベガス・サンズも含まれている。