香港に上場しているナガコープは、業務と財務の柔軟性を維持する必要性から、カンボジアにある統合型リゾート、ナガワールドで大幅な人員削減が行われたとの報道を認めた。
このニュースは、同社が新型コロナウイルス感染拡大による影響を受け、財政難から約600人の従業員を解雇したという報道を受けたもの。同リゾートは、感染拡大の影響で3ヶ月以上、営業を停止している。
同社は6月7日(月)の報告の中で、コスト効率を改善するための合理化プログラムを含む「状況に対処するための事前対策」を講じたと述べている。解雇される従業員数については明らかにしていないが、同社は該当する従業員に対し、「他のキャリアやビジネスへの移行を支援するため、適用されるカンボジアの法律で求められる以上の手厚い解雇補償を提供した」とも述べている。
また、該当する従業員の大半は、同社と別途それぞれ合意書を結んでいるとのことである。
同社は、2021年3月1日の営業停止前には約860万米ドル(約9億4,000万円)だったランレート事業費を、毎月最大200万米ドル(約2億1,900万円)節約することを目指しており、これは同リゾートの1月と2月の月平均支出額1,970万米ドル(約21億5,200万円)のほぼ半分にあたる。
人員削減以外にも、ホテルおよび飲食事業の縮小や、その他施設の閉鎖を必要に応じて行っている。
同日には、昨年7月に発行した3億5,000万米ドル(約382億円)の本来の債券と統合して、追加債を発行する計画も発表。この追加債の発行価格と総額はまだ決定していない。
2021年4月30日現在の現金および預金は4億5,170万米ドル(約494億円)であり、7月に支払われる予定の8,170万米ドル(約89億円)の配当金を考慮すると、同社は追加募集の資金を利用する必要が生じるまで、最小限の収益で少なくとも6ヵ月間は生き延びられる十分な流動性があると述べている。