ゲンティン・マレーシアは、2021年3月31日までの3ヶ月間で、5億130万リンギット(約132億円)の損失を報告。すべてのゲーミング管轄区域において大幅な収益の減少があり、損失が前年同期の4億5,390万リンギット(約120億円)から拡大した形だ。
グループ全体の売上高は、前年同期比68%減の6億2,330万リンギット(約163億円)となり、これには76%減で2億9,900万リンギット(約78億円)となったマレーシアの旗艦店リゾートワールド・ゲンティン(RWG)の売上高も含まれている。
米国とバハマのカジノリゾートの収益は20%減の2億5,630万リンギット(約67億円)、英国とエジプトの収益は89%減の4,020万リンギット(約10億8,800万円)となった。
また、ゲンティン・マレーシアは、グループ全体のEBITDAが1億1,040万リンギット(約29億円)の損失を記録したのに対し、2020年第1四半期のEBITDAは3億5,540万リンギット(約94億円)の黒字であった。
2020年初めから新型コロナウイルスの感染拡大の影響をあらゆる施設が受けており、RWGは同国の活動制限令第3弾を受けて今週も営業を停止していることから、同社は第3四半期にオープンが予定されている屋外テーマパーク、ゲンティン・スカイワールド含め、短期的な見通しが非常に不透明のままであると警告。
「地域のゲーミング市場は、短期的に見て、大きな課題に今後も直面するだろう」と同社は述べている。
同グループは、レジャーとホスピタリティ産業の近い将来の見通しについて、慎重な姿勢を維持している。
同国では、2021年5月24日からRWGのカジノ事業が一時的に休業となった後も、全国で3度目となる活動制限令(MCO3.0)が発動され、引き続き同グループの事業に悪影響が及ぼされる見通し。また、同グループは事業構造の評価を継続し、厳しい事業やビジネス環境に合わせてコストベースを調整していくはずだ。
「RWGのコミュニティの健康と安全が、当グループの取り組みの中心であることに変わりはない。屋外テーマパークのゲンティン・スカイワールドを2021年第3四半期に完成させるべく努力を続けているが、そのオープン日は、コロナ禍での開発や国内のレジャーおよびホスピタリティ部門が受ける影響に左右される」。