国内第2位のパチンコホール運営会社である株式会社ダイナムは、パチンコ店の一時的な営業停止や新型コロナウイルスによる利用者の減少などの影響を受け、2020年3月期のオーナーに帰属する純利益が81.5%減の23億6,000万円になったと報告した。
主要なパチンコ事業および小規模な航空機リース事業の連結売上高は、前年同期比30.8%減の986億円となり、パチンコ機に投入された金額である総入金額は前年同期比35.2%減の4,521億6,000万円となった。総払出額は36.0%減の3,780億2千万円となった。
同社は46都道府県で、高貸玉と低貸玉のそれぞれに対応したマシンを設置した442軒のパチンコ店を運営している。最近では、国内のパチンコ出玉規制の変更に対抗するべく、店舗種類の標準化や人口の少ない地域への出店・買収など、新たな戦略を展開している。
「当社グループでは、店舗の内装レイアウトやゲーミング機の設置台数を標準化している」と同社は述べる。「これにより、初期投資費用や建設期間を削減できる」。
現在、東京、大阪、兵庫、京都、愛知、福岡、北海道、岡山、広島の9地域が非常事態下にあるにもかかわらず、ダイナムのパチンコ店は大部分で営業を継続しており、来年も安定した業績が期待できるとしている。
「パチンコ事業は、2021年6月以降に緩やかな回復が見込まれるものの、今期中に新型コロナウイルス発生前年の水準まで回復することは難しい」。
「水準は、80%留まりになると思われる。当社グループでは、引き続きコスト構造の見直しを行い、連結営業収益が前期比80%の水準であっても利益を創出できる経営体制への改革を推し進めていく」。
同社は、2021年6月25日に支払われる1株当たり2円の配当を宣言した。