香港上場のサンシティ グループ ホールディングスは、2020年に同社株主に起因する純利益が7億8,640万人民元(約132.7億円)となり、19年度の14.8億人民元(約約248.4億円)の損失から大幅な回復となったことを公表した。
その回復は、収益が前年比67.4%減の1億9,930万人民元(約33.4億円)であったのにも関わらず、主に金融派生商品および転換社債の公正価値の変動による利益に加えて、 サミット・アセント・ホールディングスの支配的な保有数の株式を割引購入したことによる利益に起因していた。その後サミットアセントは、2020年にロシアのIR運営会社であるオリエンタルリージェントリミテッドの77.5%の株式を保有する大株主となっている。
サンシティグループは、不動産開発、不動産管理とリース、ホテルとIRコンサルティングサービス、旅行関連製品とサービス、IR事業の5つの主要な事業を通じたサービスを提供している。
2020年、サンシティの旅行事業であるサン・トラベルの収益は、2019年の5億2,550万人民元(約88.1億円)から1億1,000万人民元(約18.4億円)に減少したが、グループの収益の半分以上を占めた。
サミットアセント出資によるティグレ デ クリスタルのホテルおよびゲーミング事業における同社のシェアは4,240万人民元(約7.1億円)で、中国本土の不動産管理部門からの不動産賃料収入は2019年の4,480万人民元(約7.5億円)から減少し、3,770万人民元(約6.3億円)であった。
ベトナム・ホイアナのIR施設で提供されるサービスを含むサンシティのホテルおよびIRコンサルティングサービスは、同リゾートが2020年6月にソフトオープンを行ったが、2019年の1450万人民元(約2.4億円)から2020年には790万人民元(約1.3億円)に減少した。サンシティグループは、同国のクアンナム省ホイアン近くにあるホイアナの株式を33%所有している。

そのホイアナ事業からの収益はわずか480万米ドル(約5.3億円)で、同社は2020年に合弁事業の株式から記録的損失を計上したことを明らかにした。
サンシティは、以下のように述べている。「2020年の前半に建設中であったホイアナは、2020年6月28日にソフトオープンを行った。そのソフトオープンの準備中は、パンデミックの真っ只中にあり、外国人観光客向けのフライトやビザは全くない状態であった。
観光客依存の不動産として、この年のホイアナは負けた立場であった。当年度中のホイアナの人件費および開業前費用の増加により、合弁事業の損失の割合は約8,220万人民元(約13.8億円)から約2億4,660万人民元(約41.4億円)に増加した。」
それにもかかわらず、当社は統合型リゾートポートフォリオについて「長期的に前向き」であり続ける。
「我々のグループは、アジア全域のさまざまなプロジェクトで全速力で前進し続けている。」と説明した。
「パンデミックが収束した時、我々はそれらのプロジェクトの強化なネットワークと、サントラベル独自の顧客データベースをグループ利用できるおかげで、アジアにおけるエンターテインメント需要の成長を捉えるのに適した立場にある。
当グループは、アジアにおけるさまざまな統合型リゾートプロジェクトの評価を続けているが、この分野では長期的に非常に楽観的である。」