米カジノ大手ウィン・リゾーツの単独筆頭株主で、創業者スティーブ・ウィン氏の元妻であるエレイン・ウィン氏が、ネバダ州ゲーミング管理局(Nevada Gaming Control Board:NGCB)に対して、同社取締役会内の席の要求にもう関心はないと伝えている。
ウィン・リゾーツの8.84%の株式を保有する78歳のエレイン・ウィン氏は、正式に取締役から外れることを求めた後の先週、同規制当局から「実質的所有者(beneficial owner)」に相応しいと満場一致で判断された。同氏は、株主投票で辞任に追い込まれる前の2002年から2015年まで13年間ウィン・リゾーツの取締役を務めていた。
それ以来、(元夫の支援者として知られる取締役会メンバーに対して仕掛けた2018年の有名なプロキシーファイトの他にも)居場所を保持するために戦ってきたエレイン・ウィン氏は先週、NCGBに対して、ハラーの元トップであるフィル・セートレ氏が2018年11月にウィン・リゾーツの会長に任命されたことを受けて、再任への取り組みを終了させていると伝えた。セートレ氏は、エレイン・ウィン氏の働きかけで、3か月前にウィン・リゾーツの取締役会に加わっていた。
ラスベガス・レビュー・ジャーナルが伝えたところによると、ウィン氏はNGCBに対して、「会社にはより優れた顔、より優れたリーダーの人格が必要だった。そして私は、長きにわたって高い評価および尊敬を受ける業界のリーダーであるセートレ氏にたどり着くことができ、非常に幸運だった。彼は豊富な経験を持ち、他の人にはない誠実さを持ち合わせた非の打ちどころのない人物だ。彼と私は単なる知り合いに過ぎなかった。友達でもなく、長い付き合いもない、私が遠くから高く評価していただけだった」と述べた。
ウィン氏は、現在は多くのウィン・リゾーツ幹部とのコミュニケーションを楽しんでおり、それによって実情を把握することが出来ているが、78歳という年齢は、同社取締役会の年齢上限である75歳を超えているとも付け加えた。
セートレ氏の2018年の会長就任は、最終的に複数の取締役の辞任につながったエレイン・ウィン氏によるキャンペーンを受けたもので、同氏がそれ以上取締役会への変更を求めないことに合意することが条件だった。