経済産業省が行う特定サービス産業動態統計調査によると、6月のパチンコホールの売上高は1,952億7,000万円で、前年同月比で31.7%の減少となった。前年同月比で77.5%減少(売上高665億8,400万円)し、過去最低値を記録した5月に比べると大幅な回復傾向にあるが、それでも前年度の68.7%の売上高という結果となった。
また、売上高は12カ月連続で減少を続けており、特に今年3月以降は前年同月比80.4%(3月)、38.2%(4月)、22.5%(5月)、68.7%(6月)と、新型コロナウイルス感染拡大に伴う客数の減少がホール企業に大きく影響を与えていることが見てとれる。
同調査は、特定のサービス業の売上高等の経営動向の把握などを主目的として行われている。対象業種の全国年間売上高の約70%をカバーする売上高上位の企業が調査対象であり、全てのホール企業を対象とした調査ではない。そのため調査結果の数値は、パチンコホール業界全体の実際の売上高とは大きく異なる。しかしながら、毎月定期的に同じ手法で調査をしているため、統計数値として業界の傾向を把握することに適している。
調査対象外となる売上高下位の30%の企業では、売上不振による倒産や規模縮小に伴う閉店などが行われた企業も多いと思われ、業界全体での実際の売上高減少率はさらに高い数値になる可能性が考えられる。