新型コロナウィルスの脅威により投資家感情が益々不安定になる中、MGMチャイナの株価が4年以上ぶりに最安値を更新した。
水曜の取引終了時点で、MGMチャイナの株価は9.14香港ドル(約124.14円)だった。火曜には2016年2月28日ぶりの最安値で、2018年1月14日に達成した最高値の24.30香港ドルからは62.0%の下落となる8.81香港ドルをつけていた。株価下落は親会社のMGMリゾーツでも同様に感じられ、17.53米ドルという株価もまた2016年3月23日以来の最安値となっている。MGMリゾーツは18.08米ドルで水曜の取引を終了した。
ウィン・マカオは火曜、3年ぶりの安値をつけ、14.04香港ドルという株価は2017年3月5日ぶりのこととなる。最高値は2018年4月8日につけた30.15香港ドルで、今回の下落は2020年1月12日の20.65香港ドルから2カ月間で29.8%も下落したことを意味している。同様に、親会社のウィン・リゾーツでは、株価が2017年12月27日ぶりの最安値となる80.16米ドルに下落した。
今週、その打撃を最も感じたのはMGMチャイナとウィン・マカオではあるものの、株式市場の痛みというのはマカオのゲーミング事業者にとって共通のテーマとなっている。
NASDAQに上場するメルコリゾーツ&ディベロップメントの株価は月曜に2018年11月19日以来の最安値となる14.96米ドルに下落、サンズ・チャイナは2018年12月30日以来の最安値の33.50香港ドル、そしてギャラクシーエンターテインメントグループは2019年10月13日以来の最安値となる48.15香港ドルに下落した。ギャラクシーの株価はつい最近の2020年1月12日に62.20香港ドルもの値をつけていた。
SJMの7.88香港ドルという株価は、2019年12月1日に同様の低水準まで下落したが、2020年1月12日には10.50香港ドルにまで盛り返していた。しかしその後の新型コロナウィルスの脅威によって再び下落している。
業界全体での株価下落は、新型コロナウィルスの感染拡大を防止するための入境制限の厳格化によって、訪マカオ旅客数が大幅に減少した結果だ。当局は週末、10人目で最後の新型コロナウィルス感染患者が退院した後、マカオには新型コロナウイルスに感染している人はもういないと発表したものの、マカオのGGR値が3月初めの8日間に前年比80%減で推移していることによって、事業者にとってはそれほど嬉しいニュースとはならなかった。
マカオのGGRは2月、前年比で87.8%の減少となる31億パタカとなった。