19年の年間訪日客数3,188万人　過去最高、8年連続増加

　日本政府観光局（JNTO）は17日、2019年の訪日外国人客数（推計値）を発表した。それによると全体の訪日客数は18年に比べ2.2%増の3,188万人と8年連続で増え、過去最高を更新している。政府は20年までに4,000万人の目標を掲げている。

　国・地域別の内訳をみると、中国が18年と比べて14.5%増の959万4,300人と過去最高を更新し、全体の3割を占めた。ただ、日韓関係の冷え込みを背景に韓国からの訪日客数が18年に比べ25.9%減の558万4,600人と大幅に減少したこともあり、増加幅は12年以降で最小となった。日本経済新聞などが伝えた。

　訪日外国人消費動向調査の速報値も同時に発表され、2019年累計の訪日客による旅行消費額は推計で4兆8,113億円。18年に比べ6.5%の増加で、7年連続で過去最高を更新した。

　国・地域別で消費額が最も多かったのは中国で全体の36.8%を占めた。中国の消費額は1兆7718億円。台湾が5,506億円と続いた。

　訪日外国人の1人当たり旅行支出は18年比3.5%増の15万8,458円だった。中国人の1人当たり消費額は”爆買い”がなくなり、21万2,981円と5.3%減少。一方、ラグビーのＷ杯の効果もあり、フランス（10.1%増の23万7,648円）や英国（9.3%増の24万1,530円）などが増加した。

　また、19年10～12月の訪日客による消費額は18年10～12月期に比べ3.2%増の1兆2,106億円だった。1人当たりの旅行支出は7.8%増の17万119円だった。いずれも10～12月期としては過去最高となった。五輪イヤーの今年はさらなる増加が期待できそうだ。

　また、19年の日本人の海外旅行者数は2,008万人と、初めて2,000万人の大台を超えた。政府は20年の達成を掲げており、1年前倒しで実現した。