横浜市は4日、同市が誘致を目指すカジノを含む統合型リゾート(IR)に関する市民説明会を中区にある開港記念会館で開いた。説明会には林文子市長らが出席し、IR誘致を生かし、「MICE」施設誘致や観光振興による新たな産業づくりを目指す方針を説明した。多数メディアが報じた。
同市は、IR誘致候補地の山下ふ頭がある中区での開催を皮切りに、全18区で説明会を開くことを予定している。IR誘致による経済効果や税収の向上、ギャンブル依存症や治安対策などを説明し、市民の理解を促す方針。12月には同区を含む6区、来年1月には4区で開催する予定。
しかし、同日の市民説明会開催前には反対派が会場前で抗議活動を行うなど、想定はされていたが波乱含みのスタートとなっている。
また、横浜市がカジノを含む統合型リゾート(IR)に関する情報公開請求に対し非開示としたことを不服として、かながわ市民オンブズマンが4日、同市の非開示取り消しを求めて横浜地裁に提訴した。と日本経済新聞が報じている。同紙によると、オンブズマンはIRのRFCの参加登録事業者の一覧表公開を求めたが、市は事業者名などを塗りつぶした状態で公開した。その件に関し、代表幹事の大川隆司弁護士らは同日記者会見し、IR事業者の選定作業について「(公平性・透明性を確保するとした)国会決議に反する」と指摘した。
北海道でのIR誘致見送りを受け、推進派と反対派の活動が共に激化の様相を呈する巨大都市「横浜」。林市長はこの嵐の中どう舵取りをしていくのか。今後の動向に世界中から注目が集まっている。