フィリピンでゲーミング事業を行うウォーターフロント・フィリピンは、マニラでの統合型リゾート開発の可能性についてはまだ考えていないと語り、同国のゲーミング規制当局、PAGCORとの間で係争中の裁判が最高裁まで持ち込まれると予想していることを明かした。
フィリピンの高等裁判所は先週、マニラ地方裁判所が、PAGCORに対してウォーターフロントにエンターテインメントシティでのカジノホテルの営業を許可する暫定カジノライセンスを発行するよう指示した判決について、それを支持する2度目の判決を下しており、今回のコメントはそれを受けてものとなる。
その決定は、両当事者間の長編物語の最新章を構成するもので、この物語はウォーターフロントが2008年にグランド・ウォーターフロント・ホテル アンド カジノの開発申請を提出し、PAGCORの規定要件に従って現金で1億米ドル(約111億円)の保証金を納めた時からスタートしている。それらすべての要件を満たしたにもかかわらず、PAGCORはウォーターフロントへの回答を怠り、その結果、2015年に判決を求める申し立てが裁判所に提出された。
火曜のフィリピン証券取引所(PSE)への報告書の中で、ウォーターフロントはその件について自身の立場を弁護し、「アキノ政権時代にさえ、一切のアクションもなく、PACGORからの連絡さえなかったことが、訴訟の提起につながった。 PAGCORが期限内に地方裁判所に異議申し立てを行わなかったことで、訴訟は高等裁判所へと持ち込まれることになった。 高等裁判所は、地裁の決定を支持している」と述べた。
しかしながら、IR開発計画に関するPSEからの質問に答える中で、ウォーターフロントは、「最高裁へと持ち込まれることが予想されており、訴訟の決着はまだついていない。係争中の問題であるためにコメントは差し控える。最高裁が最終的な判断を下した時点で、適切な情報公開を行う」と付け加えた。