カジノ大手のラスベガス・サンズ(LVS)が、15年に及ぶ法廷闘争の和解で、3月に香港の実業家リチャード・スェン氏に対して9,600万米ドル(約107億5,290万円)を支払ったと見られる。
今週発表された19年第1四半期の業績報告書には、「臨時訴訟和解金」の項目で記載されていた。収益は54%減の7億4,400万米ドルとなったことが報告された。和解に達したのは、LVSがマカオでスェン氏から受けたサービスにいくら支払うべきかを決めるネバダ州での民事訴訟の審問2日目の手続き開始時で、LVS、スェン氏共に、最終的な和解額の公表を拒んでいた。
スェン氏は、LVSが2002年に大きな利益を生み出すマカオのゲーミングコンセッションを獲得する手助けをする中で重要な役割を果たしたと主張して、契約違反で同社を訴えた。
陪審員は、過去に二度スェン氏に対して有利な判決を下し、2008年には4,400万米ドルS(約48億円)、そしてその5年後には7,000万米ドル(約77億円)の支払いが決定したが、LVSは2回とも上訴していた。1日目の審問では、スェン氏の弁護人が3億4,700万米ドルという巨額の賠償金を求めていた。