先週、ウィン・リゾーツが保有する州のゲーミングライセンスに関して同社にその適正があるかどうかを調査するための聴聞会が開かれ、ウィン・リゾーツのマット・マドックスCEOと同社の大株主、エレイン・ウィン氏との緊迫した関係が、マサチューセッツ州ゲーミング委員会(Massachusetts Gaming Commission)の判断の決め手となる。
3日間の聴聞では、マドックス氏によって当初スティーブ・ウィン元会長兼CEOに対するセクハラ疑惑がエレイン・ウィン氏によって仕組まれた反対運動の一環であると信じていたとということ、そしてコーポレートセキュリティ執行副社長のジェームズ・スターン氏によってウィン氏がエレイン氏への監視を命令したことなどが明かされた。
ボストン・ヘラルドの報道によると、マドックス氏はエレイン・ウィン氏へのスパイ行為については認識してなかったと否定したが、ウィン・ラスベガスのサロン従業員への監視についてはゴーサインを出したという。同氏は、その従業員が「ウィンについて非常に否定的な発言、そしてウィンは潰れることになる」という発言をしていたことで知られていると述べた。
マドックス氏は、2005年に元サロン従業員に対して750万米ドルの和解金が支払われたことは認識していたが、その当時和解金はスティーブ、エレイン両氏からその問題となった従業員への個人的なギフトとして支払われたと伝えられていたとも主張した。
マドックス氏がエレイン・ウィン氏への監視について認識していたことを否定した一方で、スターン氏は、エレイン氏がウィン・リゾーツの共同創業者である岡田和生氏と会合を持っていた疑いからマドックス氏がエレイン氏の監視を行うよう命令したと聴聞会に伝えた。岡田氏自身も、取締役会から解任され20%の会社の株式を強制的に返還させられたとして会社相手に訴訟を起こしている。
マドックス氏を含む多くの取締役会の元そして現メンバーに対する反対運動を昨年積極的に行ったエレイン・ウィン氏は、そのような会合は行われていないと否定した。
マドックス氏は、スティーブ・ウィン氏の退任後14か月間にウィン・リゾーツで同氏が指揮した変化は称賛に価すると聴聞会に伝えた。
同氏は、「今この時点において、ウィン・リゾーツを素晴らしい会社にするためには、自分こそまさに適任だと確信している。これまでの功績によって、マット・マドックスは類まれなリーダーであるということを耳にするようになるだろう。会社を引き継いだ時点、そしてこれまで行ってきたことに基づいて判断してもらいたい。」と語った。
マサチューセッツ州ゲーミング委員会は、ウィン・リゾーツがゲーミングライセンス(そして26億米ドルのアンコール・ボストンハーバーを営業する権利)を保持するかどうかに関する調査結果を今週言い渡す予定をしている。