ロシアのIR投資会社サミット・アセント・ホールディングスの筆頭株主であるファースト・スチームシップ・カンパニーが、有するサミット・アセントの全株式の売り出しを検討している。
火曜遅くに香港証券取引所に提出された報告書の中でサミット・アセントは、ファースト・スチームシップが名前の公表されていない第三者から同社が持つ全株式を取得する提案を受けていたことを明らかにした。ファースト・スチームシップが「受けている株式取得の提案を検討しているが、まだ決定には至っていない」とも付け加えた。
サミット・アセントはロシアのウラジオストクにあるプリモリエ・エンターテインメント・ゾーンの中で開発される初の統合型リゾート、ティグレ デ クリスタルを所有しており、これについてはIAG Japanの2019年4月号で特集されている。
同社の実質株主名簿によると、ファースト・スチームシップはサミット・アセントの発行済み株式の19.21%に当たる286,048,464株を保有している。ファースト・スチームシップ・S.Aという子会社が、その100%子会社であるヘリテージ・リッチーズ(Heritage Riches Ltd)を通じてさらに12.67%を保有しており、サミット・アセントの会長兼非執行役員も務めるファースト・スチームシップの郭人豪(Kuo Jen Hao)会長が個人で6.44%の株式を保有している。
ファースト・スチームシップは、海運、小売、不動産などを手掛ける台湾のコングロマリット。
マーケットはこのニュースに大きく反応し、サミット・アセントの火曜の終値は15.79%上昇し1.32香港ドル(約18.72円)となった。
マカオのサンシティー・グループが最近サミット・アセントの3.29%の株式を購入したが、同社はInside Asian Gamingに対して、ウラジオストックでの今後の動きに関しては静観の姿勢をとっていると話していた。