ゲーミングの世界的大手ラスベガス・サンズとマカオにある同社の子会社サンズ・チャイナの会長兼CEO、シェルドン・アデルソン氏ががんと診断されていたことを米国メディアが伝えた。
共同通信は金曜、ラスベガス・サンズがこの診断を認めたことを伝え、LVSの広報担当、ロン・リース氏は「アデルソン氏はまだ現在受けている非ホジキンリンパ腫の治療による副作用と戦っている。
これらの副作用によって出張や通常の業務時間を維持する能力を制限されている」と述べた。
アデルソン氏の体調は、クリスマス以来LVSのオフィスで同氏の姿が見られていないという報道によって、ここ数週間広く憶測を呼んでいる。85歳のアデルソン氏は、1月23日の2018年度第4四半期の収支報告に欠席したことでも注目を集めた。
しかしながら、アデルソン氏の体調の深刻さは、LVSの弁護人、ジム・ジェファーソン氏が、億万長者のカジノ王、アデルソン氏が体調不良により今後行われる民事訴訟で証言する可能性が低いと地方裁判所判事に伝えたことで今週になって明るみに出た。
最高裁でのLVSに対する前回の判決に続いて、クラーク郡地裁は香港の実業家、リチャード・スエン氏の申し立てによって行われた訴訟に関連してLVSが支払うべき損害賠償額を決定することが決まっている。スエン氏は、2002年に高い利益を上げるマカオのゲーミングコンセッション獲得においてアデルソン氏とLVSを支援する重要な役割を果たしたと主張している。この民事訴訟によってLVSには1億米ドルを超える費用が掛かる可能性がある。
先週月曜に地裁判事と話をする中で、ジェファーソン氏は「アデルソン氏の緊迫する体調について、そして事実、ラスベガスにいてラスベガス・ブールバードにある会社に姿を見せるという点で言えば、クリスマス頃から彼は会社の手続きには参加していないということを最近知った」と語った。
アデルソン氏は長い間、末梢神経への障害によって起こる手足の脱力、しびれ、痛みなどを症状とする末梢神経障害に苦しんでいた。
この直近の闘病にも関わらず、LVSは、アデルソン氏が取締役会会長、最高経営責任者、同社の指名委員会の執行役員兼会長としての業務を行うことを止めていない」と述べ、「会社はアデルソン氏が治療完了後に通常のスケジュールに復帰することを期待している」と付け加えた。
Inside Asian Gamingは進展があり次第新しい情報を伝える予定をしている。