2020年10-12月期、フィリピンの認可カジノが合計で192億比ペソ(約421億円)のゲーミング粗収益(GGR)を報告した。第3四半期比では27.7%増。
フィリピンのゲーミング規制機関であるPAGCORが公表した情報によると、ソレア、シティー オブ ドリームス マニラ、オカダ・マニラ、リゾートワールド・マニラというマニラのエンターテインメント・シティ地区内およびその近郊にある統合型リゾートが、新型コロナウイルス感染症による制限の緩和から最も大きな恩恵を受け、GGRは30.4%増の169億比ペソ(約370億円)にのぼった。
8月に首都圏内のカジノに対して3割の能力での営業再開が認められたことで、新型コロナの感染拡大が始まって以降、限定的なカジノ営業が一四半期を通じて行われたのは第4四半期が初めて。全てのカジノは2020年3月15日に営業停止を命じられた。
20年第4四半期、クラークにあるカジノではわずかな伸びとなり、GGRは18億9,000万比ペソ(約41億円)から20億比ペソ(約44億円)へと微増した。
第3四半期比では増加となった一方で、2019年第4四半期と比較すると、今なお大幅に低い水準に留まっている。2019年、認可カジノは477億比ペソ(約1,048億円)のGGRを報告し、その中でエンターテインメント・シティのカジノのGGRは401億7,000万比ペソ(約882億円)だった。それによって2020年第4四半期、認可カジノのGGRは前年比59.7%減、エンターテインメント・シティでは前年比57.9%減となった。
PAGCORが運営するカジノでは、GGRが前年比79.3%減の24億4,000万比ペソ(約54億円)に落ち込んだものの、第3四半期比では167%もの伸びを示していた。GGRに最も大きく貢献した分野はスロットマシン収益で、GGRは12億9,000万比ペソ(約28億円)、その後にゲーミングテーブルの6億9,540万比ペソ(約15億円)、ジャンケットの4億3,630万比ペソ(約10億円)が続いた。
認可カジノ、PAGCOR運営カジノ、ビンゴ営業および電子ゲームで構成される業界の総GGRは、第3四半期の176億6,000万比ペソ(約388億円)から第4四半期には258億比ペソ(567億円)に増加した。