元会長、大株主
クラウン・リゾーツ
パワースコア: 761
昨年の順位: 無
評価理由
• オーストラリアビジネス界の伝説的大物ケリー・パッカー氏の息子
• マカオのカジノ事業者のメルコ・クラウン・エンターテインメントでローレンス・ホー氏の元パートナー
ジェームス・パッカー氏は2015年8月、過去2年間で2度目となる、オーストラリアカジノの大手、クラウン・リゾーツの会長職を辞任し、取締役会を完全に去った。2018年3月には心の病を患っていることを公表している。
しかし、我々がNSW独立酒類・ゲーミング局から州のカジノライセンスを保持するためのクラウンの適合性に関する調査で学んだことが1つあるとすれば、同氏は公式に去った後もクラウンで大いに管理する立場の人間であったということだ。
審問中明らかにされたのは、クラウンは以前、非常に珍しい2つの合意を、パッカー氏が現在36.81%の株を保有する個人の投資会社コンソリデイティッド・プレス・ホールディングス(CPH)と交わしており、その合意のひとつは、株主議定書の管理であり、これは他の株主がその財務の最新状況や予測を知ることができなくても、パッカー氏はそれを入手できるということであった。
またもう一方の合意は、2016年のサービス契約であり、クラウンが事前合意した時給であれば、主要なCPH幹部にサービスを要求することが可能とする内容であった。それらCPH幹部のうちの二人は、クラウンの取締役を務めた。
もっとも特筆すべきは、パッカー氏が重要な情報を同社の国際的VIP戦略に組み込んだことであり、同氏がメルコ・クラウンの提携に関し、ローレンス・ホー氏をビジネスパートナーとして日々濃密な接触を楽しんだ地域に、アルティラ・マカオ、シティー オブ ドリームス、スタジオシティをオープンしたことだ。昨年、オーストラリア規制当局は、パッカー氏がクラウンの19.99%の持株をホー氏へ売却をしようとする考えを阻止した。
これ程の力があるため、パッカー氏は、クラウンのCEOケン・バートン氏の代わりとして我々の2020年のリストに再び加わった。最新のNSWによる審問の間は、両者とも大炎上することになるだろうが、おそらく今後12カ月の間ではどちらも大きな影響力は持たないだろう。