会長
クラウン・リゾーツ
パワースコア: 921
昨年の順位: 27
評価理由
• ジェームス・パッカー氏の長年の腹心の友
• オーストラリアのメディアパワーブローカーとしての経歴
クラウン・リゾーツの会長在任から約3年後、ジョン・アレクサンダー氏に、じっくりと腰を落ち着けてその瞬間を楽しむ余裕などなかった。
2017年1月にトップ職に任命されたアレクサンダー氏は、2016年に中国本土で19人の従業員が逮捕(うち16人は投獄)されたことによる一大事を乗り越え、会社の評判回復に専念してきた。
しかし、この目標の達成は、今年7月に非常に困難となった。クラウンとアジアの犯罪組織との関係を主張し、会社とジャンケット事業者との関係を疑問視するオーストラリアの3メディアが、一連の報告内容を発表したからである。これらの報告内容は、非常に不確定な要素をはらんでいる。特にクラウンなどの事業者がハイローラーを引き付けているとする一般的な業界慣行の基本的な誤解を示しているが、ギャンブルに反対する政治家からのその後の抗議により、最終的にはNSWとビクトリア両方の規制当局が調査を開始することとなった。
これらの調査は現在進行中であるが、メルコがオーストラリアのカジノ事業者の株式19.99%を取得することになる、メルコリゾーツ&エンターテインメントとクラウンの最大株主のジェームズ・パッカー氏との取引完了に、すでに遅れが出ている。
クラウンは、VIPの売上高が2019年6月30日までの12カ月で26%減少して380億豪ドル(約5,247億円)となったが、この結果に対し規制当局がゴーサインを出すと仮定すれば、プレミアムスペースの好調を今後期待できるはずである。メルコの投資により、一部のプレーヤーがオーストラリアへ向かうことが約束される。一方、2021年オープン予定のクラウンが22億豪ドルを投じたシドニーのカジノは、魅力的なプレースペースを彼らに提供することを目的としている。