代表取締役社長
メルコリゾーツ&エンターテインメント
代表取締役社長兼業務執行役員
メルコ・インターナショナル
取締役
スタジオシティ・インターナショナル・ホールディングス
パワースコア: 1,266
昨年の順位: ランク外
評価理由
• 9月にメルコリゾーツの社長職に就任し、日々のグローバル業務を監督
• 元投資銀行家で、2016年に専務取締役としてメルコ・インターナショナルに加わり、2018年8月に同社の代表取締役社長に就任
エヴァン・ウィンクラー氏は2016年にメルコに加わって以来、舞台裏のキーパーソンとして活躍してきた。9月4日のメルコリゾーツ社長職への就任によって、同氏は舞台裏からスポットライトの下へと連れ出された。
メルコの発表によると、ウィンクラー氏は日常のグローバル業務を監督する立場にあり、3年前に自身を業務の中心的な役割に任命したローレンス・ホー会長兼CEOの直属の部下となっている。ホー氏は好調な状態で業務を引き渡した。メルコリゾーツの第2四半期営業収益は前年比17%増の14億米ドル(約1,500億円)に達し、調整後プロパティEBITDAは24%増の4億4,200万米ドルにのぼった。
ウィンクラー氏はウォールストリートでほぼ20年を過ごした後、メルコに加わ った。投資銀行家として同氏は、メルコが関わる複数の企画に参加した経緯がある。その時の関係から、業務執行役員としてグループの持株会社であるメルコ・インターナショナルに加わることになり、その2年後に社長の役職が追加された。
ウィンクラー氏の経歴はメルコのテッド・チャン前COOとは対照的で、チャン氏はジャンケットアグリゲーターのAMAXやアルティラの施設社長など、ゲーミング幹部として培った幅広い経験でメルコを支えた。
ホー氏に知らせるべき業務上の問題やビジネスチャンスを報告する一方で、ウィンクラー氏の経歴は、その役割が戦略面や財務面に傾いていることを示している。おそらく同氏は、多くの人たちが同社の市場価値を下げていると感じているであろう、メルコの複雑な所有構造の単純化を進めようとするだろう。メルコは豪クラウンリゾーツの株式を取得し、支配権の獲得という目標を表明しており、その状況はさらに複雑化する可能性が高い。ウィンクラー氏はその仕事を独自の裁量で進めることができる可能性が高い。ただし、経営の勢いが上向きのままである限りは。