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2021 年 4月 IAG JAPAN 29 巻頭特集 立委員会の権限の下では出頭せざるを得ず、再びうまく身をかわ すようなことがあれば、自身が実刑判決を受けるという状況に直 面する可能性がある。 また、非難の的になる可能性があるのがクーナン氏で、グリー ン氏は、彼女がNSW州最高裁元判事であるアンドリュー・ロジャ ース氏と結婚していることを指摘する。1999年から2017年まで自 身もNSW州最高裁判所判事を務め、ロジャース氏をメンターとし て、2009年3月からは衡平法主席判事という同氏の職を引き継い だ。 グリーン氏は、「シドニーの委員会は本当に (クーナン氏に) か なり楽な道のりを与えた、そしてそれがなぜだったのか推測でき る。この人々は知り合いで、バーギン氏はこれまでそれを明かして いない。彼女は確実にクーナン氏からの証言聴取のメンバーから 自身を除外しなかった。 これらの事柄は重要であり、新たな汚れを掘り起こすよう指示 されていると認識しているコミッショナーがいるビクトリア州では、 クーナン氏が過去9年間クラウンの取締役会に在籍していたとい う事実について、はるかに厳しく問い詰める可能性がある。ビクト リア州では、西オーストラリア州では公表されない可能性が高い ような事柄が出てくる可能性が実に高い。というのも西オーストラ リア州ではバーギン氏の調査結果を信頼することが認められてお り、バーギン氏が取り扱ったことの大半が記録されており、手続き に組み込まれるという前提でスタートするからだ。 それに関しては、クラウンはすでにバーギンレポートの結果に 対処するための様々な策を講じている。 昨年10月、同社はパッカー氏が持つ取締役会への影響力に 関する懸念を受けて、CPHとの2つの契約を解除した。その1つが 2018年の支配株主契約だ。他の株主ではなくパッカー氏に対し て、会社の日々の業績に関する情報、財務予想、そしてVIP事業か らの収益に関する詳細情報が提供されていた。そしてもう一方の 協定が2016年のサービス契約である。クラウンに対して、事前に合 意された時給でCPHの主要幹部に出勤を求めることを認めるも のだ。 特に、2月のバーギンレポート公開後に最初に辞任した2人の取 締役、ジャランド氏とジョンストン氏は、両者共にクラウンの取締役 会でパッカー氏の代理の役目を果たしていたCPHの幹部だった。

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