Inside Asian Gaming

2020 年 7月 IAG JAPAN 83 特集 日 本初の統合型リゾートに関する議論の中で繰り 返し取り上げられるテーマは、事業者は地元コ ミュニティに目に見える形で恩恵をもたらす必 要があるというものだ。しかし、実際にはどうい ったものなのか? その答えを見つけるために、アジアトップの統合型リゾート事業者 の1社であるギャラクシー・エンターテインメント・グループ(GEG) が、過去6カ月間にホームであるマカオで行なってきた仕事を詳し く見てみた。 マカオコミュニティの支援という点に関して最も積極的な会社 の1社であるGEGは、ギャラクシー・マカオとスターワールドを運営 し、横浜でのIR開発を目指す一方で、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)の流行以来、CSRの分野で特に忙しくしている。 同社の新型コロナウイルスへの取り組みには2億パタカ(約27 億円)の金銭の寄付が含まれており、その内訳は中国本土の最前 線で働く医療従事者へのケアのための7,500万パタカ(約10億円) 、新型コロナウイルス感染症の流行が最初に発生した湖北省へ の救援活動支援に2,000万パタカ(約2億7,000万円)、そして地元 マカオコミュニティの感染拡大防止対策支援への500万パタカ (約6,700万円)など。GEGはまた、中小企業支援をテーマにした COVID-19影響緩和ソーシャルボンド(SME-themed COVID-19 Im- pact Alleviation Social Bonds)も1億香港ドル分購入している。こ のソーシャルボンドは、政府が打撃を受けた中小企業がウイルス 流行中の財政難を乗り切れるよう支援を求めたことで、中国銀行( マカオ)が発行した。 調達された資金はすでに、特別融資の提供、医療ケアや医療物 資の提供によるマカオの中小企業の資金調達コスト削減に使用さ れている。

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