Inside Asian Gaming

2020 年 2月 IAG JAPAN 29 巻頭特集 cil on Problem Gambling)の発足に加えて、当局は、カジノ広告や その他多くの形式のマーケティングを禁止した。しかしIRはその非 ゲーミング施設は大々的に宣伝することができる。IRができる前、 シンガポールのゲーミングオプションには、競馬、スポーツくじ、宝 くじそしてプライベートクラブ内の「ジャックポットルーム」と呼ば れる場所でのスロットマシンさえもが含まれていた。ゲーミングエ リアは1万5,000㎡までという上限が設けられ、ゲーミング機の設 置可能台数は2,500台に制限されている。 カジノ規制庁は、マカオのジャンケットから申請がこないレベ ルにまでジャンケットプロモーターへのライセンス要件を厳しくし た。RWSは3つの小規模ジャンケットプロモーターと提携し、MBS は1社とも契約していない。従って、これらのIRはVIP客の大多数を 自分たちで調達し、何億ドルものプレイヤーの借入を持っている。 さらにマカオとは一線を画す中で、シンガポールはカジノ間シャト ルバスを禁止している。 金を払って遊ぶ 住民への入場料を初めて考え出したのはシンガポールではな い。これは、米国の初期の地方リバー・ボート・カジノの一部で使わ れていた手法で、江原ランドでは韓国人のみから徴収されていた。 しかし、当局は、責任あるゲーミング政策の中心にそれを据えた。 シンガポール国民と永住者は当初、24時間100シンガポールドル( 約8,000円)、または年間2,000シンガポールドルの入場税を支払っ てカジノに入場していた。シンガポールの問題ギャンブルの比率は 2011年の2.6%から2017年には0.9%にまで低下したにもかかわ らず、その税は2019年4月、拡張契約の一環として、1日150シンガ ポールドル、年間3,000シンガポールドルへと5割も引き上げられ た。 責任あるゲーミングの専門家、カリル・フィランダー博士は、シン ガポールのゲーミング依存症対策への「配慮を評価」しているが、 そのやり方には反対している。 以前、カナダのブリティッシュ・コロンビア・ロッタリー・コーポレ ーションで社会的責任部門のディレクターを務め、現在はワシント ン州立大学のホスピタリティビジネスマネージメント学部准教授 を務めるフィランダー博士は、「入場料は、利益よりも害を創り出し ている可能性が高い。なぜならそれによって訪問頻度を減らすの は最も料金に敏感な客だけだからだ。これは、売上のより大きな 割合が、問題を抱えるプレイヤーから生まれるになることを意味す る」と話す。 フィランダー博士は、入場料が、IRでの買い物やショーまたは

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