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2019 年 6月 IAG JAPAN 9 www.asgam.jp 社説 日本におけるIR候補地の予測 ベン・ブラシュク 編集長 あなたの フィードバックが必要 です。 コメントは bb@asgam.comへ 送ってください。 先 月のジャパンゲーミングコングレスでは、日本発 のIR所在地になる見込みのある候補地について 話し合われ、複数の説得力のある議論が全面的 に提起され、意見が尽きることはなかった。 流行の先端に乗って、私もこれに参加させて頂くと、大阪、横浜、 長崎が候補地に選ばれる本命とし、北海道を次点と予想する。も ちろん、これはただの仮定に過ぎないが、それら3カ所はどれも、 何らかの意味で納得のいくものである。 大阪には「初」の日本のIRライセンスを勝ち取る見込みがある と、大方の意見は一致している。日本で唯一、都道府県および市 町村レベルの両方で相互の合意と、コミュニティーからの合理的 な支援を得られている。また、大阪はIRの予定地(夢洲)を明らか にした初の自治体でもある。インフラの向上に関する詳細な計画 や、2025年の万国博覧会の為に行われるあらゆる開発も、その 進展を支える。 大阪市は都市規模の基準では小さく、人口ベースは250万人 強(東京の人口950万人の約4分の1)であるが、大阪府は人口 が約900万人で、東京からは新幹線で片道2時間30分と、快適で 効率的な移動が可能だ。 横浜は、IR誘致をまだ明言していないが、政府レベルで同調し ているようであり、東京がこれまでほとんど興味を示さなかったた め、近くの港湾都市である横浜を選ぶのは筋が通っているだろう。 私が数週間前に出席した東京ミッドタウンでのイベントでは、 横浜における最大の経済的障害の1つは、東京から原料と資材 の多くを得ているという事実が述べられた。IRは、そのような需 要を東京の代わりに地元事業に求めると推測される。 観光の観点から言うと、横浜は東京から電車でわずか40分の 位置にあり、富士山などの主要観光スポットへのアクセスが容易 だ。繰り返しになるが、提案された最大120億米ドル(約1兆3,000 億円)の価格は、大手事業者を敬遠する事態にはなっておらず、 少なくとも興味がある6社の名が挙げられている。そして、林文子 市長に明白な興味があることが、最近のコメントから読み取れ る。最後に長崎は、同地域の競争相手よりもはるかに優れたイン フラの恩恵を受けており、すでに確立されている観光名所、オラ ンダ風テーマパークのハウステンボスに併設する候補地も明言 されている。実際、ハウステンボスの所有者は、どこの事業者がIR 誘致を勝ち取ろうと、隣接する土地の30ヘクタールを売却するこ とに同意している。 IAGが聞いたところによると、正式に誘致申請するのは日本全 国の11カ所であり、和歌山や北海道なども選出される可能性は 十分ある。私の予想が当たるかどうかがわかるのも、時間の問題 である。

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